女心は「分かる」?「解る」? わかると面白い「わかる」の違い
最近、「女心がわからないからこそ、自分は女性が好きなんだ」と、いうことが、わかってきた俳優/ハイパーメディアフリーターの黒田勇樹です。
「仕事と私、どっちが大事なの」などと、平気で聞ける神経はわかりたくもないですが。
このコラムは、子供の頃から芸能の世界で台本や台詞に触れ続け、今なお脚本家やライターとして「言葉」と向かい合っている筆者の視点から、様々な「言葉の成り立ち」について好き勝手に調べる「妄想的」な語源しらべぇです。
■意味や区別がハッキリとするさまを表す「わかる」
漢字で表記した場合「分かる」「解る」「判る」と、3種類の書き方が思い浮かびますが、読者の皆様はこの使い分け「わかって」いるでしょうか?
漢字の使い分けがわからないときの基本は、その漢字を使った熟語を見てみることです。
この「わかる」の場合は、「分別」「理解」「判断」が、それぞれの意味に近いようです。
・「分かる」は、分別がつくさま。心から納得できた場合の「わかる」
・「解る」は、理解できるさま。仕組みや原因が明確になった場合の「わかる」
・「判る」は、判断がついたさま。いくつかの選択肢の中から結論が導き出された場合の「わかる」
「分かる」に関しては、他2つの意味を内包しているので、より詳しく状況を伝えたい場合に「解る」「判る」を使い分けるのが、いいでしょう。
例えば、殺人事件が起きた場合、犯人の動機が「分かって」、殺人のトリックが「解って」、犯人が「判る」ワケです。
女心が「分からなく」て、空がなぜ青いのかが「解らなく」て、どちらがマナでどちらがカナかが「判らない」のです。
ここまで、お分かり頂けましたか?ここまでが分かったら、さらに以下2つ。
・物理的、現実的に離れることを意味する「別れる(わかれる)」
・心理的、道義的に理解する「弁える(わきまえる)」
この2つの違いまでが解り、状況に合わせどちらを使うべきかが判るようになれば、もう貴方は、立派な「わかる」マスターです。
「わかる」と面白い「わかる」の世界、如何でしたでしょうか? ま、わからないときは平仮名で「わかる」って書いておくのが一番だと思いますが。
・合わせて読みたい→愛の告白はシリアスに! でも「シリアス」と聞いて連想するのはシモ的な…
(文/ハイパーメディアフリーター・黒田勇樹)