絶賛される映画「ピンと来ない経験」ある?批判しにくい空気に嫌悪も
SNSや口コミで評判の映画やテレビを観ても「言われているほど面白くない」と感じた経験があるか、調査を実施
昨年大ヒットした映画『シン・ゴジラ』『君の名は』は、SNSを中心に口コミで評判を呼び、観客を多く動員した。
今年の米アカデミー賞で最多6部門を受賞した『ラ・ラ・ランド』も同様に、絶賛コメントの多さが目立つ。
一方で、「絶賛されすぎて批判しにくい空気」に対する嫌悪感への意見も目にすることが増えた。
価値観なんて誰でも違うしネットでも君の名は。絶賛され過ぎてて批判しにくいこの感じなんか嫌いだわ、君の名は。嫌いになりそう
やっぱシン・ゴジラ観ればよかったな— えんがわ (@hiyamizu0951) September 30, 2016
https://twitter.com/namigogon/status/843778769106034688
しらべぇ編集部では、全国20~60代の男女1,344名を対象に、「周りで評判になっている映画やテレビを観ても、ピンと来ないことが多い」か、調査を実施した。
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■「周りの評判と一致しないことが多い」4割
結果、全体の40.3%が周りの評価と違いを感じることが多いと回答した。
性別・年代別では、男女で傾向が異なっている。男性では、30代、40代が45%を超え、比較的高い一方、60代が27%台と低い。
女性では20代の過半数と多数が「周りとズレている」と感じているようだ。
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■「多様化の時代」から「批判しにくい空気の時代」へ
大ヒットタイトルでさえも、「自分は面白いと感じなかった」と思うことはもちろんあるだろう。
Twitter上で、批判しにくい空気の違和感についてコメントしているツイートを拾っていくと、批判に対して噛みついてくる人の多さについて、つぶやいている人が多く見受けられる。
それは、映画にかかわらず、アニメやゲームなど作品全般にも通じるようだ。
SNSって性質状良いよー!って叫ぶ分には良いよなで終わるけどあれはちょっと…って言うと外から噛みついてくる人も多いから余り批判は書きたくないってのは有るかもですね 逆に批判が主力だと少し褒めただけで叩かれますし…そこ気にしてたらネット離れた方がいいのかもですが
— kyouhei (@kyouhei66) August 8, 2016
鍵ついてないから別垢で愚痴ろうかな……
どんな作品にしろ、批判を中傷だと取られて噛みついてくる人にはうんざりするよ
好きな作品にだって嫌な部分はあるのに嫌いな作品に文句ないわけないじゃんね— これはモヒカン (@butterfly_1127) August 16, 2016
批判すると噛みついてくる人、多いよね。「たかが映画じゃないか」。RT
— su☆ (@eininaruy_a) December 18, 2016
一方で、的外れな意見で批判する人が目立つとのツイートもあった。
私洋画が好きだからよく観ます(´⊙౪⊙`)
時々レビューも見ます。すると的外れな考えで映画を批判している人をちょいちょい見掛けます。— なずな (@pkmnget) March 14, 2017
映画批判するのは個人の自由だけどそれが勘違い、的外れなら逆批判もあるよねと。
— M.S.++さんちの迷右京大夫物語:II (@mdsch23) November 4, 2016
インターネットが普及することで、「多様化の時代」と呼ばれることも多い。実際4割の人が「周りが言うほど面白くない」と思う作品に出会っている。
しかし、SNSが登場したことによって、周りに合わせる空気が生まれる状況が増えている。多様化以前の時代に逆戻りしていると考えると、とても興味深い。
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(文/しらべぇ編集部・小河 貴洋)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2017年4月21日~2017年4月24日
対象:全国20代~60代の男女1,340名(有効回答数)