メタル一筋で還暦を迎えた男 ANTHEM・柴田直人の自伝が新事実満載でスゴすぎる
ジャパニーズ・メタルの重鎮、ANTHEMの柴田直人がその前半生を語った自伝を出版。
今年でメジャーデビュー37周年を迎えるジャパニーズ・メタルの重鎮ANTHEM。そのリーダーである柴田直人が、10日、『柴田直人 自伝』(シンコーミュージック)をリリースする。
柴田自身が、生い立ち、青春時代、アマチュア時代、ANTHEMとしてメジャーデビューしてからの模索などを自ら書き下ろしたものである。
ANTHEMのメンバーチェンジや、一度解散に至った真相、さらには解散後にアルバイトをしながら作曲をした日々など、これまで明かされなかった真実が明かされる。
これはメタル一筋で還暦を迎えた頑固でピュアな男のライフストーリーであり、日本のメタル史を読み解く上でも貴重な証言である。
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■ライブ、ベスト盤と次々に
6月9日には柴田直人の還暦を記念したスペシャルライブをクラブチッタ川崎で完全SOLD OUTで大成功させたばかりであり、この7月には日本のメタル史に残る名盤『ジプシー・ウェイズ』の全曲再現+オールリクエストライブ、さらには自身主催の「ヘッドストロングフェス」を東名阪で開催することが決まっている。
さらに、9月にはANTHEMとともに日本メタル界の二大巨頭と呼ばれるLOUDNESSがそれぞれ90分1本で共演するライブが決まっている上、2019年春にはヨーロッパのヘヴィメタルのトップレーベルであるニュークリア・ブラストから英語版の新録ベスト盤のリリースが決定している。
精力的に活動を続ける柴田直人に、評論家でANTHEMファン歴30年の常見陽平がインタビュー。燃える男の言葉を目に焼き付けよ!
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■「何と闘ってきたのか」を明らかにしたかった
常見陽平(以下、常見):『柴田直人自伝』を拝読しました。ファンとして柴田さんのインタビューは、ほぼすべて追ってきましたし、これまでに3回インタビューさせて頂いたのですけど、この本には新事実がいっぱいで驚きに満ちていました。今回の自伝の読みどころは何だと思いますか?
柴田直人(以下、柴田):自分自身が「何と闘ってきたのか?」ということですかね。これは僕自身も知りたかったことで、本を書くことによって答えに近づけるのではと思ったのです。自分の生き様を伝えたいという想いもありましたが。
とにかく嘘は書きたくなかったし、ありのままを伝えたかったんです。よくあるミュージシャン生活だけを切り取った綺麗なストーリー本ではなく、生い立ちから始まり、いろいろなことを書きました。
常見:北海道北見市出身、高校時代を札幌で過ごし、大学進学で上京。私も同じような人生を歩んだので、ニヤリとする部分も多かったです。
東京に出てから「イントネーションが変だ」と言われた話だとか。私も東京生活に慣れた頃に、全く同じようなことを言われショックを受け(笑)。それはそうと、なぜ、この時期に自伝を書こうと思ったのですか?
柴田:タイミングが重なったからですね。ちょうど今年還暦を迎えましたし、その記念イベントも行いました。2014年にメンバーチェンジをしてから4年が経ち、今のラインナップの可能性も感じています。
さらに、2019年春にヨーロッパのヘヴィメタルのトップレーベルであるニュークリア・ブラストから英語版の新録ベスト盤が出るということも決まり、やりたいことがあったらドンドンやっていこうというモードの中で自伝本の話になっていったわけです。これから人生の後半戦が始まると思っているので絶好のタイミングでしたね。