「檻のようなベビーベッド」で幼児が死亡し母親と元夫に実刑判決 「極刑望む」と激怒の声
警察は、娘にハーネスをつけていた動画も公開している。
2017年3月、イングランドのランカシャー州で1歳半の幼児が死亡する事件が発生。エリーメイ・ミンシェル・コイルちゃん(当時1歳7ヶ月)が、うつ伏せで胸部と脚をベビーベッドにくくりつけられた状態で発見された。
ベッドは四方を目隠しされており、リバプール・クラウン裁判所はそれを「まるで檻のようだ」と表現。母親のローレン・コイル氏と元夫のリース・ヒッチコット氏は、殺人罪は免れたものの、エリーメイちゃんの死の責任を問われ、10年間の実刑判決が下された。
■「檻のようなベッド」を作ったのは
ランカシャー警察は、ベビーベッドの写真を公開。そしてこの「檻」を作ったのが元夫のヒッチコット氏だということも判明した。エリーメイちゃんの状態が外から見られないように、シーツやブランケットでベッドを隠していたという。
裁判官のジャスティス・ダヴ氏は、判決の際にこう述べた。
「エリーメイちゃんは家族や友達だけでなく、まわりの人たちに大きな喜びをもたらしました。コイルさんと両親とのいざこざを和解することにも一役買いましたし、夫のショーンさんとの関係が不安定な時も2人を助けてくれましたよね」
「彼女が世の中に運んできたポジティブな力と喜びは、2017年3月23日、あなたたち自身の手で消滅したのです。これからエリーメイちゃんが成長し、愛し愛され家族を持ち、人生の喜びや希望を味わう機会を奪いました」
コイル氏は無表情で判決を聞いていたという。
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■遺族の悲しみは深い
法廷では、コイル氏の現在の夫であるジョン・ミンシェル氏のコメントも読み上げられた。
「私は毎日、エリーメイのことを思い出しています。彼女を抱きしめたい、ただそれだけだ。エリーメイの父親として過ごす人生を奪われ、その悲しみは耐え難い」
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■ネットでは判決に批判の声も
判決後、ランカシャー警察が公開したエリーメイちゃんが亡くなる前日のビデオ映像には、娘にハーネスをつけるなど日常的に虐待が行われていたことを想起させるような光景が写っており、世間の批判は高まる一方。
さらにその矛先は母親と元夫だけでなく法廷に対しても向いているようだ。
「ひどい動画だ。見るに堪えない」
「エリーメイちゃんが味わっていた恐怖を想像するだけで泣きそう。それなのに懲役がたったの10年なんて信じられない」
「コイル氏とヒッチコット氏には極刑を望む」
イギリスで死刑制度が完全廃止されてから20年。この凄惨な事件が、制度に対する議論に一石を投じたことは間違いないだろう。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)