タモリ、日本の聖地・熊野を訪問 住職が極楽浄土を目指し乗り込んだ船が怖すぎる
『ブラタモリ』(NHK)で、タモリが和歌山県の熊野を歩いた。一方、ラストが重いと話題に…。
20日に放送された『ブラタモリ』(NHK)では、タモリ一行が和歌山県の熊野を訪問。紀伊山地の最果てにある熊野は、神々が住まう場所として崇められてきた場所だ。
そんな熊野が日本の聖地となった理由を探る中で、今となっては考えられないような恐ろしい話が語られた。
■補陀洛渡海船の造りを解説
タモリ一行は、海が聖地になった理由を探るため、世界遺産の補陀洛山寺を訪問。補陀洛とは「観音様の浄土」という意味であり、「苦しみのない仏の世界」とも言われる。
境内の片隅に展示されている「補陀洛渡海船」には4つの鳥居が飾られており、この鳥居は山伏達のお葬式の作法だったという。当時は4つの鳥居をくぐってあの世に行けるという考え方があった。
なお、「補陀洛渡海船」は戸を釘で打ち付けられ、中に入った人が出ることができない仕組みとなっている。
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■海を聖地に変えた究極の信仰
この「補陀洛渡海船」はいわば棺桶船で、補陀洛山寺の住職がこの中に閉じ込められ、海の果ての極楽浄土を目指したという。熊野は本州の最南端にあることから、その先に広がる南の海の彼方には極楽浄土があると信じられていた。
やがて民衆を浄土に導くため、自らが代表となって海の果てを目指す人が現れたという。そして、9~18世紀にかけて、20人以上の補陀洛山寺の住職が海から二度と戻らなかったそうだ。
これにはタモリも「誰かやめようとは言わなかったのか」と、かつての究極の信仰に思いを馳せた。