「教育委員会は大ウソつき」とメモを残し自殺 教委は「重く受け止めている」
いじめにより3回の自殺未遂の末この世から去った生徒の苦しみとは…
いじめに苦しんでいた埼玉県の高校1年生が自殺したことがわかった。しらべぇ取材班は、その背景を探るべく、埼玉県教育委員会、川口市教育委員会、川口市消防局を直撃した。
■マンションから飛び降り
川口市消防局によると8日午前1時23分頃、「年齢、性別が不明だが、6Fから人が墜落した」という119番通報が入った。
救急車1台が現場に駆けつけ、市内の病院に搬送したが死亡が確認された。飛び降りたのは、川口市に住む特別支援学校に通っていた高校1年生。そしてこの生徒のノートには、
「教育委員会は、大ウソつき。いじめた人を守ってウソばかりつかせる。いじめられたぼくがなぜこんなにもくるしまなきゃいけない。ぼくは、なんのためにいきているのか分らなくなった」
といった内容が書かれていた。
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■仲間外れやいたずら
川口市教育委員会などによると、生徒は2016年4月に中学に入学。直後から、仲間外れにされたりカバンや水筒にいたずらをされたりした。
生徒は同年9月、いじめの内容や「助けて」という趣旨の手紙を複数回担任に渡したが改善されず、さらにいじめを受け、自宅で自殺を図った。一命は取り留めたが不登校になり、同年10月にも自殺を図ったという。
学校側は同年11月に無記名の調査をしたが、当時の教頭は母親に電話で「いじめは認められなかった」と伝えた。生徒は2017年4月初旬、近くのマンション3階から飛び降り、助かったが全身を強く打って車いす生活になった。
学校側は、この後にいじめがあったと認め、生徒は少しずつ通学するようになったという。