薬が苦いのは「飲みすぎないため」じゃない? チコちゃんが理由を解説
『チコちゃんに叱られる』で薬が苦い理由を解説。あの苦味には小腸の特性が影響していた…
25日に放送された『チコちゃんに叱られる!!』(NHK)で扱われたテーマのひとつ「薬が苦いのはなぜ?」が話題となっている。
良薬は口に苦しとはよく言うが、なぜ薬は苦いのだろうか。「飲みすぎないため」といったそれっぽい説もあるが、それが理由ではなかった。
■「水に溶けにくくするため」
チコちゃんのテーマに対する回答は「水に溶けにくくするため」という。溶けにくさは薬にとって大事な要素であるようだ。薬は胃で吸収されると思っている人も多いかもしれないが、胃は30cmしかないためほとんど吸収されない。
胃に続く小腸は6mもの長さがあり薬の大部分が吸収される部分。小腸の内側は、必要な成分を逃がさないために油の膜に覆われている。そのため、水や水に溶けやすいものを吸収しづらいようになっているため、水に溶けづらいほうが良いとされている。
植物に含まれる薬用の成分は、病気の原因となる細菌を攻撃する性質を持っているが、摂取しすぎると人間の身体にも悪い影響が出てしまう。ある意味では毒のような存在であることから人間はこの成分を苦く感じるように進化したという。
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■苦い成分は溶けづらい
この苦み成分を総称して「アルカロイド」と呼ぶが、アルカロイドは、苦いこと以外にも水に溶けづらいという性質も持っている。
つまり、小腸で吸収するために水に溶けづらい苦味の成分を持っている。「良薬は口に苦し」とは、そのままの意味であると解説し、テーマを閉めた。
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■薬には頼りたくない?
薬は苦く、好きという人はいないだろう。病院や薬局に行くのが面倒で薬に頼りたくないと感じる人も多いのではないだろうか。
しらべぇ編集部では、全国20〜60代の男女1,332名に調査したところ、「病気になってもなるべく薬には頼りたくない」と答えた人は全体で48.6%となった。
年代別に見ると、若くなるにつれ薬への拒否感は低くなっていることがわかる。
薬が苦いことにもちゃんとした理由があると考えれば、苦味への我慢もできるようになる。体調が悪くなったときには、苦いと文句を言わず薬を飲んで対処したいものだ。
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(文/しらべぇ編集部・Aomi)
対象:全国20代~60代の男女1,332名 (有効回答数)