銀座線渋谷駅移設完了に鉄道ファンも歓喜 ホーム安全扉がない理由を直撃
東京銀座線渋谷駅移設は、実はまだ進化の途中だった…
1938年12月に開業し、現在では1日に約22万人が利用する東京メトロ銀座線渋谷駅。開業以来初となる大規模工事に着手し、3日始発列車から新ホームでの供用が開始された。しらべぇ取材班は、東京メトロから「移設秘話」について聞いた。
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■上空に約130mホーム移設
銀座線渋谷駅は、幅の狭いホーム幅や上下の移動が多い構造でありながらそのほとんどが階段であるなど、安全面やサービス面で課題を抱えた駅だった。
この状況を改善するため、渋谷駅街区基盤整備と連携し、2009年2月より移設工事に着手。具体的には、東急百貨店3階からJR線と渋谷ヒカリエの間の明治通りの上空にホームを約130m移設した。
変化し続ける渋谷の近未来的な要素を取り入れつつ、地上から見上げた時に駅舎の圧迫感を感じさせない外観となっている。また、屋根をアーチ構造にすることで、柱のない広々としたホーム空間を実現。駅舎内の仕上げは白で統一し、明るい空間を演出している。
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■ホームドアがないのはなぜ?
渋谷駅移設は、駅の利用をストップさせて、6日間24時間体制で進めらた。その間に線路を一旦外し、それを再度引き直した。
年末年始は比較的利用客が少ないため、この期間を狙って、集中的に実施。3日未明まで、試運転が行われ、午前4時30分からセレモニー、午前4時45分から乗降客の利用開始。午前5時01分の浅草駅行き一番列車には、約100名が乗車した。
SNS上では、「ホームに安全扉がないのはなぜ?」といった声があがっている。この理由について、広報は「まだ進化の途中であるため」と語る。
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■オリンピックの開幕までに…
運休期間が6日間のみだったため、優先度の高いものから進められたという。今後、夜間を利用して、安全扉の設置やエスカレーターをもう1基設置。さらにホームをタイル張りにする工事が行われるとのこと。
この工事は、オリンピックの開催時期の完成を目指している。ホーム上のトイレもまだ仮設状態で、これについては、オリンピック後の完成を予定している。
今後、平日の朝ラッシュ時間帯には、警備員を配置し、乗換えの乗客への案内を実施。 また、1月3日(金)から1月16日(木)までの2週間は、案内専門のスタッフを配置するほか、駅社員や本社社員を配置する。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)