国の休校要請で教育現場は大混乱 給食業者は「死活問題で潰れてしまう」
国の休校要請が現場を大混乱に陥れる事態に。現場の今は…
27日に安倍首相が突然発表した全国の公立小中高校に対する休校要請に対して、教育現場は大混乱している。各教育委員会の休校判断も分かれている状況だが、深刻な影響を受けそうなのが、給食納入業者だ。
しらべぇ取材班は、そんな混乱する現場の今を追った。
■休校判断が分かれている現状
国の要請に基づき、全国の教育委員会が、次々に3月2日からの休校を決定。そんな中、京都市教育委員会は取材に対して、「3月2日は登校日としている。3日以降については、2日の下校時に児童・生徒にお知らせする」と述べた。
また、出雲市教育委員会は「当面の間は通常通り授業を行い、状況に応じて判断する」と回答。共働き世帯の割合が全国に比べて高い金沢市教育委員会は、「とりあえず2日は休校にしない」と話した。
なお、学校保健安全法には、「学校設置者は、感染症の予防上必要があるときは、臨時に、学校の全部又は一部の休業を行うことができる」と明記されている。
法律的には、各教育委員会や私学法人が、休校の判断をすることになっているため、国の急遽の決定が、現場を大きく混乱させているのだ。
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■すでに業者に注文済みの状況
既に、深刻な影響に直面しているのが、給食を担当している関係機関。選択制で中学校昼食を実施中の横浜市は、選択肢の一つである「ハマ弁」の喫食率が、昨年(2月)の2.8%から今年1月には7%に上昇した矢先に、今回の事態に直面した。
横浜市教育委員会のハマ弁担当者は、「すでに7日先までの注文を、業者に行っている。一日約5,000食分の費用を市が公費で負担する形になると思う」と話す。