瓦で作られたバス待合所が話題 江戸末期から続く伝統瓦の未来像とは
ツイッターで話題となっているバスの待合所に込められた想いとは…
まもなく東日本大震災から9年が経つが、当時被災地では、多数の瓦が落ちる被害を追った。被害を受けた会津鶴ヶ城の復元のために使われた、「安田瓦」製のバス待合所が話題を呼んでいる。しらべぇ取材班は、製作者を直撃した。
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■立派すぎるバス待合所の訳とは…
新潟県阿賀野市の丸三安田瓦工業の敷地内に、その待合所があるが、すべて瓦でできており、この斜め前にバス停が立っている。
会社前に市営バスが通る事になったから、瓦でバス停作った。 pic.twitter.com/2q2U9Mj09c
— 丸三安田瓦工業【公式】💙 (@marumikawara) March 7, 2020
この地域は、山からの吹き下ろしが常に吹いており、雨が降ると、台風のようになってしまうと担当者は語る。そのため、バス停で待っているお年寄りや高校生を事務所の中で待つように、副社長が呼びかけていたという。
しかし、遠慮して、事務所で待つことはなかったそう。そのため、バスを待つ人たちのために、会社スタッフが仕事が早く終わったときなどに、瓦を一つ一つ貼って、このバス待合所を作りあげたとのこと。
また、この地域には、「やすだ瓦ロード」もあり、ここを歩くと、いろいろな瓦のオブジェやアートに出会うことができる。
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■雪国に適した品質の瓦
安田瓦は、1830年代の天保年間から、製造が始まった、地元で生産される粘土を1300度の高温で焼く「焼き瓦」。うわ薬を塗って、高温で焼成、それをまた焼締める。
これによって仕上がった瓦は、吸水率が低く、かつ硬い、雪国ならではの品質と強度、耐寒に優れたものとなる。瓦は吸水率が高いと、寒い地域では、凍って割れてしまうのだ。