過激化する『自粛警察』の嫌がらせ 犯罪になる可能性を弁護士が危惧
自粛しない人を取り締まる「自粛警察」。なかには行き過ぎた行為に出る人もいるが、法的措置は取れるのか?
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、外出自粛が強く呼びかけられている昨今。飲食店やライブハウスなども営業自粛が余儀なくされているが、なかには営業せざるを得ない状況の人々もいるだろう。
■「自粛警察」による嫌がらせ
こうした営業を余儀なくされている店に対して、「自粛警察」と呼ばれる人々が店のシャッターに「バカ」「まだ営業しますか?」といった貼り紙をする陰湿な嫌がらせが増えているという。
そこで、しらべぇ編集部はこうした嫌がらせは法的に処罰されることはあるのか、レイ法律事務所の高橋知典弁護士に話を聞いた。
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■犯罪行為になる危険性は十分
自粛警察が営業している店舗に抗議の電話をかけたり、夜間に店の出入り口に貼り紙をする行為について、高橋弁護士は「こうした自主取り締まり行為を一般人が行う場合には、それが犯罪行為になる危険があることを忘れてはいけません」と警鐘を鳴らす。
具体的には、電話での発言や貼り紙の内容が「潰してやる」など、相手に危害を加える旨を告知する内容になっていれば「脅迫罪」に、嫌がらせの電話や貼り紙を除去・清掃する時間を取られてしまい、営業に支障が出た場合は「威力業務妨害罪」などに該当する危険性があるようだ。