コロナはにくんでも豚まんはにくまん? 店主は「医療関係者を励ましたかった」
数々の被害から立ち上がった、中華料理店店主の地域を愛する想いとは…
新型コロナの最前線で戦っている医療関係者を励まそうと考えたフレーズが、SNS上で話題を呼んでいる。しらべぇ取材班は、それを考えた店主の想いに迫った。
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■数々の困難に見舞われたいわき市
福島県いわき市にある中華料理の華正樓。店主吉野氏の父の代から続く店で、今年37年目を迎えた。いわき市には、東日本大震災、福島第一原発事故による風評被害、そして、昨年10月の台風19号被害など数々の困難が押し寄せている。
台風19号の際には市内の河川が氾濫し、9人が犠牲となった。
華正樓は、夏井川氾濫の影響で、当時150cmの浸水被害に遭い、2ヶ月休業する事態に。店内の料理機材など、すべてダメになってしまったが、仲間の協力もあり、今年1月2日に再オープンを迎えた。このとき、「地域の皆さんの温かさを実感した」と吉野氏。
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■店自慢の豚まんを医療機関に寄付
そんな折、新型コロナの影響から、店を4月10日から5月12日まで再度休業にすることになった。その間、「今度は、自分が地域を助ける番だ」と吉野氏は感じたという。
そこで、店自慢の豚まんを、市内の医療機関に計500個寄付。医療機関の皆さんを励まそうと、豚まんの温め方が記載してある紙の裏側に、手書きでメッセージを書き込んだ。
それを見た医療関係者からは、「クスッと笑えて、元気が出た」との感想をもらえたとのこと。