「日本一遅い」と噂のエスカレーター 誕生秘話に胸を打たれた
「日本一遅い」と噂のエスカレーターには、心が温かくなる裏話があった。いったい何が…
我々が何気なく利用しているエスカレーターだが、速度を気にしたことはあるだろうか。普段はあまり気にしない問題だが、千葉県・柏駅東口のエスカレーターが「日本一遅い」と噂になっている。そこでしらべぇ取材班は、実際に乗って真相を確かめることにした。
■じっとしていられない遅さ
柏駅東口を出て、正面を進むと噂になっているエスカレーターを発見。降りた先は、商店街へと続いているので、利用者も比較的多い。
実際に乗ってみると歩くスピードよりも遅く、人によってはじっとできず、小走りに駆け抜ける人も目立つ。気になったのでタイムを計ってみると、46秒を計測。体感的には1分以上乗っている気がするほど、ゆっくりと進む。
反対の西口エスカレーターにも乗ってみると、スムーズに進むのでじっと立ち止まっている人が多く、遅い印象を受けなかった。こちらのタイムは32秒だが、東口の倍以上早く感じる。それほど東口のエスカレーターは遅い。
関連記事:エレベーターにコロナ対策 シンガポールが「3ヶ月効く強力な消毒液」を配布
■遅い理由を市役所に問い合わせると…
日本一遅いとされるエスカレーターに対して、ネットでは「宇宙一遅いでしょ、体感速度が普通のやつの3分の1」「なんで柏駅のエスカレーターは遅いの?」といった、遅さに関する驚きと疑問の声が多く挙がっている。
そこで、柏駅東口のエスカレーターを遅く設定している理由を柏市役所に聞いてみると、「バリアフリーを意識して、車椅子の方や障害を持っている方が乗りやすい設計にしています。実際に車椅子の方に立ち会ってもらって、一番乗りやすいスピードを決めました」との回答を得ることができた。
関連記事:四千頭身・後藤、前を歩く人から受けた仕打ちに同情 「なんて酷い…」
■バリアフリーへの高い意識
東口には商店街やスーパーマーケットなど、小さな店舗が立ち並ぶので、エスカレーターの利用者も多い。そういった理由から、車椅子に乗っている人や障害を持っている人でも乗りやすい設計にする必要があったのだ。
現在の設計になってから8年以上の年月が経っており、市民たちにとって当たり前の存在となっている。遅いと噂のエスカレーターには、バリアフリーに対する熱い気持ちがあふれ出ていた。
・合わせて読みたい→シャッター閉まる秋葉原で見た驚きの光景 「まるでゴーストタウン」
(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)