10万円給付のスピードには地域差も 現場からは「限界超えている」との声
特別定額給付金10万円の支給率にバラつきがあることが判明。その要因とは…
新型コロナの経済対策として、国民1人あたり一律10万円を配る特別定額給付金。この給付スピードに地域差が出ていることが、取材でわかった。また、現場のあちこちから悲鳴が聞こえてくる状況。しらべぇ取材班は、現場の生の声を追った。
■自治体間で大きな差が
総務省によると、給付率の平均は、24日時点で把握した範囲で全国5853万世帯のうち64.7%だ。「競争をあおる」として自治体ごとの給付率は公表していない。
しかし、しらべぇ取材班が各自治体に聞いたところ、給付率に大きな差があることが分かった。一体、現場で今何が起きているのか。
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■申請書類が一挙に返送
26日時点で給付率8%の千葉市。区政推進課によると、6月の頭から申請書の郵送を始めたが、開始1週間の間に、全体の約7割にあたる30万通が一挙に返送されてきたという。千葉市は、問い合わせのためのコールセンター業務と事務処理を業者に業務委託している。
しかし、開封作業やシステム登録に想定以上の時間を要していることと、システム開発に1ヶ月かかったことが、遅れている主な原因だという。現在までの申請書類の不備は、1割にも満たない状態だそうだ。
作業に市役所職員も動員して処理スピードをあげており、現在までに受け付けた分については7月中には振り込みを完了できるとのことだ。
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■給付率高い札幌市の現状は
一方で、108万世帯を抱える札幌市の26日現在の給付率は、92%。札幌市特別定額給付金担当課によると、5月18日から申請書類の発送を始めたところ、5月26日から書類が順次返送されてきたという。翌日の27日には、振り込みを開始。
リーマンショックや消費税増税時に使ったシステムを、手直しして活用したため、システム開発にはそれほど時間を要せずに済んだという。