新型コロナ感染を隠蔽したらどうなる? 罪に問われる可能性は…
全国で「第2波」の到来が懸念される新型コロナウイルス。もし、企業が従業員の感染を隠蔽したら、罪に問われる?
弁護士の齋藤健博です。各地で新型コロナウイルスの新規感染者が続出しており、インターネット上では、企業のコロナウイルス感染者隠蔽に関する情報が見られるようになりました。
■自社で新型コロナ感染者が出たら…
自社でコロナウイルスの感染者が出た場合、企業はどのような対応を取るべきなのでしょうか。
企業の対応は、職種に大きく異なると思います。例えば、その企業がどんな性質の業態であるか、常に人と接することが必要である小売業の場合、消毒などを含め、公表などをしたうえで適切な処置を講じているというのがアピールになります。
隠蔽をするより、積極的に企業の健全な運営をしている、従業員への配慮を示しつつ、安全な営業を継続しているアピールにできればベストではないかと思います。
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■感染者の隠蔽は罪になる?
では、感染者を隠蔽することは罪になるのでしょうか。
隠蔽行為自体が現時点では罪とまでは言えません。隠蔽は、公表をする行為に対して、公表をしないという「不作為」を意味します。作為義務を課すとなると、やはり難しいのかもしれません。
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■感染者隠蔽の事実を知ってしまったら
ではもし、感染者隠蔽を発見した個人はどのような対応を取るのが望ましいでしょうか。
情報提供をするしないは別ですが、企業側に対し、消費者としてアプローチすることはあるのではないかと思います。実際問題、消費者はカスタマーであって、企業側に対して安全配慮を求めることができる立場にあります。この観点から、企業側に事実確認をすることはあるのではないかと思います。
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(文/弁護士・齋藤 健博)