やっと入れた保育園 シングルマザーに「月6万円の保育料」が請求された理由

当時無収入だったシングルマザーのA子さん。認可保育園への入園が決まるも、市から届いた「お知らせ」に目を疑った

2021/01/04 06:00


思い悩む母親
(yamasan/iStock/Getty Images Plus/画像はイメージです)

「保育園」をめぐる問題は、待機児童の問題だけではない。

令和元年10月より、幼児教育・保育の無償化が始まったが、現在でもある一定の条件を満たしてしまうと、一切の援助が受けられず、高額な保育料を請求されてしまう仕組みになっている。



■やっとの思いで入った保育園

しらべぇ編集部の取材に応じたのは、夫との離婚協議中に別居し、実家で暮らしながら就職活動を始めた頃、保育料をめぐる問題でとても苦労したというA子さん(20代女性)。当時2歳になる1人息子を保育園に入れるため、通勤を考えて駅近くの保育園を「休職中」の状態で応募したところ、全て落選。

その後、家族の協力を得て何とかアルバイトを始めることができ、2次募集で認可保育園の2歳児クラスに入ることができた。

しかし、その後市が算定したA子さんの月々の保育料の負担額は月額約6万円。当時ほぼ無収入のシングルマザーだったA子さんが支払う月々の保育料としてはありえない金額である。


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■本人は無収入なのに全額請求

保育料
(ご本人より提供:実際に市から届いた通知書)

現在では、3~5歳児クラスは保育料が無償化されている。

しかし、当時のA子さんの息子が該当した0歳~2歳児クラスについては、両親の市民税所得割額が115,000円未満であれば無償となる(※金額や算定方法は地域によって異なる)が、祖父母と同居していて、親の年収が120万円以下、ひとり親世帯等の場合は、市民税所得割額が135,600円未満の場合(※金額は地域によって異なる)は、同居の祖父母等家計の主宰者の市民税所得割額によって算定されてしまい、当時同居していたA子さんの父に収入があったために、保育料全額負担となってしまったというのだ。

“幼児教育・保育が無償化”された現在でも、この部分についてはあまり変わっていない。

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■「世帯分離」をしても…
同居シングルマザー
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