「砂漠の天使」スナネコを販売するペットショップが物議 専門家に見解を聞いた
スナネコをペットとして飼うことは、はたして妥当なのか。専門家の見解とは…
「ネコ」という標準和名を持つ生き物には、最も一般的なイエネコ以外にいくつかの野生種がいる。
たとえば、ベンガルヤマネコの亜種は国内にイリオモテヤマネコとツシマヤマネコの2種が生息し、どちらも絶滅の危機に瀕している。また、中央アジアに棲むマヌルネコは、NHK動物番組のキャラクターとしても人気だ。
■世界最小の「砂漠の天使」
北アフリカや中央アジアなどに生息するスナネコも、そんな野生ネコのひとつ。岩砂漠などに棲む世界最小の野生ネコで、その愛らしい容姿から「砂漠の天使」と呼ばれている。
しかし見た目に反して気性も荒く、臆病な性格で人になつかない。また、乾燥した地域に特化していることから、長い年月を経て人間に馴化したイエネコと異なりペットには適さない。
ヤマネコ、マヌルネコ、スナドリネコ、スナネコ…いずれもネコという和名を持つだけでれっきとした野生動物であり、専門施設以外が愛玩目的に飼育するような生き物ではないのだ。そんな中、スナネコのペットショップでの販売やテレビ放送が物議を醸している。
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■BPOに意見送付も
24日に放送された『I LOVE みんなのどうぶつ園』(日本テレビ系)では、横浜にある「買える動物園」と名乗るペットショップを紹介。番組中に出演者がスナネコと触れ合う映像が流れた。
以前から「スナネコはペットに適さない」と言われていたこともあり、ネット上では「BPO(放送倫理・番組向上機構)に意見を送った」や「なぜスナネコを飼いたいと思わせる放送を流すのか」といった批判の声があがっている。