本日はバレンタイン 一見クールな文学美女に「キュンキュンする名作」を聞いた
文学ソムリエの奈々ちゃんが、今回はバレンタインにぴったりの作品を紹介。美女が選ぶ「読むと恋がしたくなる」本とは…?
本日14日はバレンタイン・デー。街中に愛が溢れている一日に相応しい、「人を愛することの素晴らしさ」が伝わってくる名作を紹介したい。
画像をもっと見る
■文学美女が選んだのは…
というワケで、今回は文学ソムリエ「奈々ちゃん」こと八木奈々ちゃんに、「読むと恋がしたくなる本」を2冊選んでもらう。
前回のお題同様、今回も選定にかなり悩んだようだが、そんな奈々ちゃんが意を決して取り出したのは川上弘美氏による『センセイの鞄』と、有川浩氏の『ストーリー・セラー』。
どちらも「恋」や「愛」の描写やエッセンスは異なるが、読むものを惹きつける確かな魅力を備えている。
関連記事:鈴木奈々、西野未姫とともに自虐ソング再び みちょぱ「目が怖くて…」
■教師と生徒の純愛
まずは『センセイの鞄』の魅力について語ってもらう。こちらの作品の概要は、ある女性と高校時代の恩師の男性の大人な恋愛が描かれたもの…と聞くと、いわゆる「禁断の愛」のようなストーリーを思い浮かべる人も多いかもしれない。
しかし2人が出会ったのは、女性が37歳になった頃で、センセイは既に70手前という年齢。それもお互いが飲み屋で「一人飲み」をしている中で再会を果たしており、「運命的な再会」のようなベタさは全く感じられない。
さらに言ってしまえば、「女性が高校時代にセンセイのことが好きだった」などの設定も皆無で、それどころか女性はセンセイの名前を忘れてしまっているほど、当時の関係は希薄であった。
作中でもお互いに「好きだ」と愛を伝えあったりするような描写はない…のだが、主人公の女性は日常生活のふとした瞬間に、「センセイだったらこんなことはしない」「センセイだったらこんな言葉をかけてくれるのかな…」と考える時間が増えていく。