「トイレ詰まり修理20万円支払え」 インターネットおとり広告の実態を聞いた

業者は「今すぐ支払ってもらわないと困る」と強い口調で迫った。

2021/05/22 10:30


トイレ修理
(Visivasnc/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

コロナ渦で家で過ごすことが増えた影響からか、「トイレの詰まりや水漏れ」駆けつけサービス業者とのトラブルが急激に増えている。しらべぇ取材班は、その実態を国民生活センターから詳しく聞いた。



■相談件数過去最多

国民生活センターによると、全国の消費生活センターが受けたトイレや水漏れの修理に関するトラブル相談件数が、2020年度3,471件と過去最多を記録。前年度1,763件の約2倍となった。

インターネット広告上では安い金額を表示し、見積もりを依頼すると「実際に状況を見てみないとわからない」と回答。訪問したあとに、次々と理由をつけて金額を積み上げていく悪質なケースが増えている。


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■金額が積み上がっていく実態

賃貸マンションに住む30代女性は、トイレが詰まってしまったため、インターネットで「900円から」と表示している業者に依頼。業者がやてくると「8,000円の作業で直ると思う」との回答だったため、正式依頼。

すると、業者が便器を外して追加で3万円かかるといってきた。便器を外されてしまったため、しぶしぶ承諾。その後、「異物を粉砕する作業が必要になるため、追加で10〜20万円必要」と主張。


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■その場での支払いを強く要求

女性は管理会社に相談しようとしたが、「管理会社を呼ぶと高圧洗浄車がきて、30〜40万円かかってしまう」といってきた。便器を外されたままでは困るため、修理続行を依頼し、最終的に20万円の請求に。

女性は「現金がないため、後日支払う」といったところ、業者は「今すぐ支払ってもらわないと困る」と強い口調で迫った。恐怖を感じた女性は、銀行に行き現金20万円を支払ったあとに、消費生活センターに相談した。

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■法の執行を強化
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