弁護士が解説 恋人にお金を貸すことになったら「注意すべきこと」
パートナー間でお金を貸し借りする場合、後々のトラブルを防ぐために、どんなポイントに注意すべき?
交際関係を維持するために、恋人やパートナーにお金を貸してしまったが、なかなか返してもらえない…。そんなトラブルを経験している人は、少なくないのではないでしょうか。
パートナー間でお金を貸し借りする場合に注意すべき点について、弁護士が解説します。
■恋人でも借用書を作るべき
恋人などにお金を貸す場合、どういった点に注意すれば良いでしょうか。この問題について、齋藤健博弁護士は…
齋藤弁護士:とくに男女間のお金の貸し切りをする場合には、双方の最低限の礼儀の観点からも、しっかり借用書は作るべきでしょう。最低限の念書だけでもいいと思います。
気をつけたいのが、貸したお金が、たとえば交際関係や不倫関係を維持するためのものだと伝えた上で貸したお金だと、じつは公序良俗に反する行為として無効とされ、返金請求できない可能性があります。この観点からも、どんな目的でお金を貸したのか、書面に残っているといいでしょう。
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■関係維持のため貸したお金は返ってこない?
もし、自分が交際関係維持を匂わせるような発言をしたうえでお金を貸していたら、返してもらうことは難しいのでしょうか。
齋藤弁護士:実際には、単純な約束とも理解することができます。なので、すぐに貸金返還請求権が否定されることはないでしょう。
しかし、パートナー関係の維持を超えて、たとえば肉体関係に関する合意や、将来のことを具体的に拘束する合意内容になっていることがあると、公序良俗違反の法律行為と判断され、返済してもらえない可能性は高まります。
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(企画・文/弁護士・齋藤 健博)