NHK朝ドラ『おかえりモネ』を気象予報士が分析 番組に登場した天気図の秘密

清原果耶主演で話題のNHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』。ドラマのストーリーにも関連する気象予報士の見方は…。

2021/06/08 16:30


気象予報士・千種ゆり子

NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』が始まって約1ヶ月。主人公である永浦百音(清原果耶)が後に気象予報士になると聞いて、毎日欠かさず見ています。

今週は気象が話のキーになっていると感じたので、誠に勝手ながら解説記事を書かせて頂くことにしました(本文にはネタバレを含みます)。


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■7日の放送で使われた天気図

ドラマの中では現在、モネはお盆休みを取って、地元の亀島に帰っています。モネだけでなくモネの幼馴染たちも同時に帰省していることから、これはいわゆる8月13日~16日の月遅れ盆であると思われます。

7日放送のシーンで朝岡キャスターが使用している天気図と、同じ天気図を2014年8月の天気図の中から探しました。すると読み通り、8月14日9時の天気図が全く同じ天気図でした。

天気図

「今日は…」と言いながら天気図を説明していますので、月曜に放送されたシーンは2014年8月14日の昼頃だったと推測されます。

この天気図を見て、モネの祖父・龍己(藤竜也)は「天気、西のほうから崩れるぞ」と発言。14日9時に中国大陸にある低気圧が東へ進んで、西から天気が崩れると予測します。この予測は正しく、実際に東北日本海側から雨雲が広がりました。


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■モネの母「今年の夏は天気がはっきりしない」

7日の放送では、モネの母親である永浦亜哉子(鈴木京香)は「なんだかお天気、はっきりしないですよね。今年の夏は」と発言します。2014年は平年並みの7月後半ごろに梅雨明けした地域が多く、気仙沼の位置する東北南部でも7月25日ごろに梅雨明けとなりました。

しかしその後は相次ぐ台風の接近・上陸で日本付近に前線が停滞しやすく、雨が多く日差しの少ない、不順な天候になりました。気象庁も後に、2014年の8月は不順な天候だったとして、異常気象分析検討会を臨時で開催するほど。気象事実に忠実なストーリー展開です。

天気図

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