陳列を少し崩すことで売り上げアップ? 老舗菓子店担当者にその秘訣を聞いた
「きっちり綺麗に商品を並べると店に緊張感が生まれてしまう」と担当者。
山梨県北杜市白州町で和菓子屋を営み、今年で118年目になる金精軒。メイン商品の水信玄餅が一番の旬を迎えた。そんな中この伝統店の陳列のこだわりが、SNS上で話題を呼んでいる。
■親近感は大事
Twitter担当の小野氏は「人間は『綺麗に整っているものを壊すことに抵抗がある生きもの』なので、売り場は綺麗に陳列するよりも少し崩すほうがお勧め。美しすぎるほうが逆にモテなくなることと通ずるものがあると思っています。親近感は大切」などと陳列写真とともに投稿。
人間は「綺麗に整っている物を壊すことに抵抗がある生き物」なので、売り場は綺麗に陳列するよりも少し崩す方がお勧めです。
左より右の画像の方がよく売れます。
美しすぎる方が逆にモテなくなることと通ずる物があると思っています。親近感は大切です。 pic.twitter.com/JgOwjDsC9P
— 金精軒 (@kinseiken_jp) June 28, 2021
3日午後4時現在4.1万件のいいねが押されている。返信欄には「百貨店でバイトしてたとき、係長に同じように教わった」とのコメントが寄せられている。
関連記事:ダイソーの「レジ袋」が密かに進化 便利な反面、意外なデメリットも…
■店に緊張感が生まれてしまう
小野氏が実際に店頭に立っていたとき、店内に入ってくる客の様子をじっくり観察していたという。
「きっちり綺麗に商品を並べると、店に緊張感が生まれてしまう。そのため、腕組みをしてただ眺めるだけで、手に取ってもらえなかった」と話す。また、「美術館に入ったような感覚になってしまうのかも知れない」と語った。
そのため、あえて崩して陳列したところ、手に取ってもらえるようになり、売り上げアップにつながったそうだ。大手スーパーなどでも、このような仕組みを採用しているところがある。