「分配なくして成長なし」 消費税5%・所得税ゼロを提言する立憲・江田代表代行に聞く
「秋の総選挙を戦い抜きたい」江田憲司・衆院議員が意気込みを語った。
総選挙が近づいてきた。東京五輪が終わった後の9月解散とも、臨時国会を開催しての10月解散とも噂されている。そこで今回は、立憲民主党の経済司令塔・経済政策調査会会長で、経済政策担当の代表代行を務める江田憲司・衆院議員に直撃インタビューした。
江田氏は2012年に『財務省のマインドコントロール』」(幻冬舎)を上梓するなど、メディア・政界・業界で流通している財務省による流言飛語と戦い、政界屈指の経済通としても知られている。
また、立憲民主党の経済政策調査会はマニフェストの経済政策にする「中間とりまとめ」を発表。それをまとめた中心人物だ。
画像をもっと見る
■自民は供給サイド、立憲は需要サイド
―――立憲民主党は経済政策に関する中間とりまとめを発表。その際には江田さんが会見したわけですが、改めて自民党と比較してどのような政策になった?
江田:自民党というのは、どうしても供給者側と言いますか、やっぱり企業とか業界をベースにした供給サイドの経済政策です。私は通産省(現・経産省)にいましたから、それをまさに体感してきました。
一方で我が立憲民主党というのは、生活者・消費者、働く者の立場に立つという政党なんですけれども、その政党の責任を果たすためにも、需要サイド・ディマンドサイドを重視します。
端的に言えば、国民経済の5、6割を占める消費、これを喚起していきましょうというのが、我が党の政策です。
関連記事:れいわ新選組・山本太郎代表が半年ぶり会見で衆院選出馬を正式発表 都議選参戦も
■所得再分配政策と経済成長を両立
―――自民党はサプライサイド(供給側)に立ち、立憲民主党はディマンドサイド(需要側)に立っている?
江田:もう一つだけ言うと、例えば、神学論争として、経済成長か所得再分配かという、二項対立みたいな図式で従来の経済学では語られてきました。
ただ、それはall or nothingじゃなくて、自民党も我々も、経済成長も再分配もどちらも必要という点では何ら変わりませんが、経済成長により軸足を置いているのが自民党であって、我々はどちらかというと所得再分配のほうに軸足を置いている。それは100対0じゃなく、どちらに重点があるかっていうぐらいの差です。
2大政党で政権交代を目指すっていうことになれば、経済政策がガラッと変わり、共産主義やマルクス経済になるということではありません。