隻眼の太鼓打ち・富田安紀子 光失いつつある中見た「パラ聖火」に喜び
パラリンピックがいよいよ本日20時開幕。23日、前日最後の聖火リレーが都内で行われた。
23日、東京・世田谷区の砧公園で東京2020パラリンピック聖火リレー「東京都 Day4」が行われ、24日に開幕するパラリンピックの聖火を繋いだ。
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■ランナーたちの笑顔
新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることから、公道での走行を中止しているパラリンピックの聖火リレー。
この日は砧公園内の広場で聖火リレーの代替イベントが開催され、無観客の中、西東京市、三鷹市、府中市、調布市、世田谷区のランナーがそれぞれ火を繋いだ。
車いすを使用するランナー、盲導犬に導かれながら走るランナー、急性リンパ性白血病の闘病を続けるランナーら、会場にはハンディキャップを持ちながらもこのリレーを心待ちにしていた人たちが集まり、笑顔を輝かせていた。
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■ハンディキャッパー応援するため
その中の一人、美容師のほっしーさんは友人が事故で障害を負ったことをきっかけに「車いす専用美容師」に転身した男性。
「車いすユーザーの方に、もっと街にでて、やりたいこと、食べたいもの、行きたい場所に諦めないでいけることを知ってほしい」という思いから、車いすユーザーたちにおしゃれを提供するため日々活動を続けている。そんな様々な目標を持つ人たちがこの日のランナーに多く選ばれていた。
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■富田安紀子さんの華麗な演奏
聖火リレーに先駆けて、登壇したのは“隻眼の太鼓打ち”こと和太鼓「山代流」の師範資格を持つパーカショニスト・富田安紀子さん。
電子和太鼓を使用したダイナミックな演奏を披露し、「私は左目を失明しており義眼。右目が進行性弱視ということで“見れる時間”に限りがある。見えている時に聖火をしっかり焼き付けることができてとても幸せ。嬉しかった」と喜びをあらわにした。
続いて登場したのは義足ダンサー・大前光市さん。2016年開催リオ・パラリンピック閉会式で演舞を披露し、世界的に注目を集めたアーティストだ。この日は幻想的なダンスパフォーマンスをステージ上で行い、会場を沸かせていた。
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(取材・文/しらべぇ編集部・キモカメコ 佐藤)