富士山近くでかなり明るい火球出現 撮影者は「秋から流星群が活発化」
撮影者は、日頃から「空を見上げればそこは宇宙。空の活動にぜひ注目してほしい」と話す。
宇宙空間には、小さなチリやゴミ、小石のような物体が無数に漂っている。これが地球に向かってきて毎秒10キロを超える猛スピードで大気に飛び込み、空気などの分子と衝突して光を出す現象が流れ星(流星)だ。
流星の中でも特に明るいものが火球。その火球が富士山近くで撮影された。
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■富士市内で撮影成功
地上で観測された明るさが-3から-4等級より明るくなるものを、一般的に火球と呼んでいる。平塚市博物館天文担当学芸員の藤井さんは、今月10日午後11時27分頃に、富士市内で火球の撮影に成功。
「末端で爆発し、空を明るく照らしていた。明るさは-4等級はあったと思う」と話す。
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■房総半島上空を流れた
藤井さんによると、撮影された火球は突入速度は60キロ、突入角17度で落下し、房総半島上空を流れたという。
流星はしばしば燃えているといわれるが、厳密には燃えるのではなく、大気の分子と衝突することで運動エネルギーが熱エネルギーに変化。この熱でガス化した流星本体や大気の分子が光をだしているそうだ。