死者も発生するマダニに厚労省が注意喚起 『ゆるキャン』コラボも話題に
「まずマダニにかまれないようにすることが大事。もしかまれてしまった場合は、取ったり払わないことが必要」と担当者。
「社会のダニ」など嫌われ者の代名詞でもあるダニは、昆虫ではない節足動物の一種。アレルギーの原因となるチリダニ(0.3~0.4ミリ)や夏場に室内で刺されてかゆくなるツメダニは身近な存在だが、成虫の体長が3~8ミリにもなるマダニは屋外の草むらなどに生息している。
哺乳類や爬虫類から吸血したマダニは、満腹状態になると10~20ミリ程度に成長。春から秋にかけて活発になるが、キャンプブームでもあり注意が必要だ。
■肌の露出を少なく
ダニ媒介感染症とは、病原体を保有するダニにかまれることによって起こる感染症。人が野外作業や農作業、レジャーなどでダニの生息場所に入ると、ダニにかまれることがある。
草むらや藪(やぶ)など、マダニが多く生息する場所に入る場合には、長袖・長ズボン、足を完全に覆う靴、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻くなどして、肌の露出を少なくすることが大事となる。
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■近年増加傾向の感染症
日本でマダニにかまれて感染する病気として知られているのが、日本紅斑(こうはん)熱だ。近年増加傾向にあり、2020年の発生件数は420件(速報値)と過去最多となった。症状としては、頭痛・発熱・倦怠感を伴い、死に至ることもある。
また、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に感染した患者は、これまでに国内で641人にのぼり、うち80人が死亡。6日~2週間の潜伏期間を経て、発熱、消化器症状、意識障害などを引き起こす。