怒るときに使われる「コラ!」の意味をチコちゃんが解説 ある地方の方言だった
怒る時に使われる「コラ!」の意味はもともとただの呼びかけだった?
1日に放送された『チコちゃんに叱られる!!』(NHK)で扱われたテーマのひとつ、「怒るときの『コラ!』って何?」が注目を集めている。
■鹿児島の方言
気になるチコちゃんの答えは、「鹿児島県の『ねえ』」だという。日本語ではよくある地方の方言が全国に広まったパターンのようだ。
「コラ!」という言葉は、江戸時代から鹿児島県・薩摩半島で使われていたとされる方言で、「ねぇ」「ちょっと」という呼びかけの意味を持つ。
鹿児島おはら節という民謡にも「コラ」が登場しており、歌の中で「おごじょ コラコラ おまえ宿ァ どこや」という歌詞が登場するが、これは「お嬢さん ちょっとちょっと おまえの家はどこ?」と街行く女性に声をかけるナンパのシーン。
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■怒りの意味は全くない言葉だったが…
2021年現在でも鹿児島では未だに「ねぇ」「ちょっと」という意味で、「コラコラ」と用いており、怒り・注意する意味はないようだ。
意味が変化したきっかけは、明治時代初期にまでさかのぼる。今の警察の基となる「ら卒」という組織が誕生。メンバーのほとんどが鹿児島出身者で構成されており、「コラ」がよく使われていたのが有力な説。
街の治安も乱れがちだった当時、「コラ」と日常的に声をかける。その際に鹿児島弁のイントネーションが強いこともあり、「ねぇ」と普通に呼びかけたつもりが怒っているように、高圧的に感じられてしまったことで、怒りの言葉として浸透してしまったようだ。
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■「うざい」も方言発
若者をはじめ、多くの人が使用して全国に広がった言葉「うざい」ももともとは江戸時代に使われた虫や魚がたくさん集まっているのを気持ち悪がる「うざうざ(うじゃうじゃ)」を語源とする方言。
東京の多摩地区でずっと使われていた言葉で、八王子近辺に大学・短大がたくさん移転したことをきっかけに学生の間で「うざい」が流行。
地方から八王子に集まった学生たちが「うざい」を都会の言葉として多用するようになり、地方に戻った後も使い続けたことで徐々に全国区になったと言われている。
日常的に使われる「こら」「うざい」も全国で使われるものではなかった。よく使う言葉も語源は方言というものが多いのかもしれない。
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(文/しらべぇ編集部・Aomi)