オミクロン株が発表前の新型コロナ陽性者から検出 すでに世界中に感染拡大か
続々と入国制限が始まる中、南アフリカの報告よりも早く、新たな変異株がオランダに入国していたことが判明した。
11月26日、WHO(世界保健機関)が新たに「オミクロン」と名付けた変異株による感染が、欧州を中心に急速な拡大を見せている。多くの国が入国制限に踏み切る中、オミクロン株が認知されるよりも前に世界に広がっていた可能性が浮上した。『Daily Mail UK』など数多くの海外メディアが報じている。
■オランダの感染状況
11月30日、オランダの保健当局は、南アフリカがWHOにオミクロン株の感染報告を行った24日以前に採取されたサンプルが、この変異株だったと驚きの発表をした。
これまで、11月26日に南アフリカから到着した旅客がオランダで初のオミクロン株感染者とされてきた。しかし、11月19日と23日に採取された検体がオミクロン株であったことがこのたび判明。これら二つの検体に異常が見られたため、研究所でさらなる解析が行われていたという。
南アフリカで最初にオミクロン株が検出されたのは11月9日に採取された検体からであり、オランダで今回発表された検体よりも先であることをWHOは明確にしている。だが各国が入国制限を始めるより前に、すでにオミクロン株の感染が世界に拡大していた可能性が浮上したのだ。
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■世界で続々と新規感染が判明
オランダではこの2人以外にも、11月28日に南アフリカから到着した旅客のうち少なくとも13人に、オミクロン株への感染が判明している。その他、同地から到着した新型コロナウイルス陽性判明者についても、引き続き解析を行っているという。
またドイツ当局は11月30日に、現在ドイツで最も新型コロナウイルス感染率が高いライプツィヒで、海外渡航歴も渡航歴のある人との接触もない39歳男性が、オミクロン株に感染していると発表した。
さらに同日、フランス当局もインド洋上に位置するフランスのレユニオン(フランス共和国の海外県ならびに海外地域圏)で、モザンビークと南アフリカに渡航歴のある53歳男性の感染を発表。現在は隔離されており、筋肉痛と倦怠感を訴えているそうだ。