岸田首相、自民党の旧統一教会問題に言及 政治の信頼を回復するための「3つの指示」
岸田首相が会見で自民党の旧統一教会問題について言及。国民の政治不信を払拭するための取り組みとは…。
岸田文雄首相が31日11時過ぎから記者会見を開き、自民党における旧統一教会問題について言及した。
■ワクチンの有用性を実感
新型コロナウイルス感染による療養期間を終え、対面での公務に復帰した岸田首相。
「コロナに感染して強く感じたことは、ワクチンの有用性です。ワクチンの4回目接種を済ませていたことで、軽い症状で済みました。自らの実体験を踏まえ、引き続きワクチン接種へのご協力をお願いするとともに、10月から開始予定のオミクロン株対応の新たなワクチンの接種について、その開始をさらに前倒しをすることといたします」と話した。
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■政治への信頼回復に取り組む
首相就任後は国民の声を聞いて政治を進める中、コロナ、ウクライナ侵略、物価高などへの対応をしてきたという岸田首相だが、「今、率直に申し上げて政治に対する国民の皆さまの信頼が揺らいでいると深刻に受け止めています。改めて総裁選出馬を決意した昨年の原点に立ち戻り私が先頭に立ち、政治への信頼回復に取り組まなければならない」と決意を表明。
旧統一教会の問題については、「私の政権における大臣、副大臣、政務官については、自ら当該団体との関係の点検を行うとともに、関係を断つことことの確約を得たところです。しかし閣僚等を含め自民党議員について、『当該団体と密接な関係を持っていたのではないか』と国民の皆さまから引き続き、懸念や疑念の声をいただいております。自民党総裁として率直にお詫びを申し上げます」と頭を下げた。
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■信頼を回復するため、3つの指示
国民の懸念や疑念を重く受け止め、茂木敏充幹事長に3点の指示をしたという岸田首相。1つ目は、説明責任を果すため所属国会議員を対象に当該団体との関係性を点検した結果をまとめて公表すること。2つ目は、所属国会議員は過去を真摯に反省し、しがらみを捨てて関係を断つこと。
そして3つ目は、今後社会的に問題が指摘される団体との関係を持たないよう、党におけるコンプライアンスチェック体制を強化すること。
岸田首相は、「自民党として説明責任を果たし、国民の皆さまの信頼を回復できるよう、厳正な対応を取ってまいります」と力強く語った。
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(取材・文/Sirabee 編集部・Sirabee編集部)