妹のがん治療費のためおもちゃの銃で銀行襲撃した女 「国の英雄」と賞賛の嵐

襲撃に使用したおもちゃのピストルは、甥から借りたそうだ。

2022/09/17 14:00


銀行・通帳

レバノン人の女性が、おもちゃの銃を持って銀行を襲撃し、預けていた1万3,000ドル(現在のレートで約180万円)を口座から引き出した。経済崩壊したレバノンに暮らす人々の貧困状況を、『Daily Mail Online』や『The Washington Post』などの海外メディアが報じている。



■銀行襲撃の様子を投稿

活動家でインテリアデザイナーのサリ・ハフィズ(28)は、自身のFacebookでベイルートの銀行を襲撃するライブ動画を投稿した。

動画では、ハフィズが受付で銀行員に話しかけた後、おもちゃの銃を取り出すシーンが映し出されており、中にいた他の客たちが悲鳴を上げる声も聞こえてくる。彼女は共犯者に手伝ってもらいながら、約1万3,000ドルをビニール袋に入れて銀行を立ち去った。


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■預金を引き出せないレバノン国民

2019年、レバノンで経済危機が急拡大するなか、銀行は数週間にわたって業務を停止した。その後、引き出し可能額を大幅に制限し、レバノン国民は口座に預けたお金を月々400ドル(約6万円)しか引き出せないことになっていた。

ハフィズはもともと、自分の銀行口座に2万ドル(約280万円)を持っていたという。すべてを引き出すには4年以上かかる計算だが、彼女には長く待てない理由があった。23歳の妹ががんを患っており、その治療費が早急に必要だったのだ。

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