映画『スラムダンク』、批判勢も次々に手のひら返し 「逆転評価」になった決め手とは…

映画『スラムダンク』が公開されるやいなや、批判勢力がすっかり影を潜めて…。

2022/12/13 04:15


スラムダンク

12日、人気漫画『SLAM DUNK(スラムダンク)』の映画THE FIRST SLAM DUNK』が、興行収入30億円を突破したことが発表された。公開前は声優変更や物語をめぐって批判する勢力も見受けられたが、いまや「最高」「感動した」と絶賛の声が相次いでいる。

「逆転評価」になったのには、理由があって…。



■9日間で快挙を成し遂げる

スラムダンク』は1990年代に人気を博した、バスケットボールを題材にしたスポーツ漫画。主人公の不良少年・桜木花道が神奈川県の湘北高校バスケ部に入部し、チームメイトやライバル達と切磋琢磨しながら成長していく物語だ。

映画版は12月3日に公開され、9日間で観客動員数が202万人、興行収入が30億円を突破。今年公開された映画の中でも大ヒット作になることが期待される。


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■公開前は批判する声も…

連日SNSで絶賛する声があがっているが、公開前は必ずしも好意的な意見ばかりではなかった。アニメ版から声優が変更になったことや公開日までストーリーが明かされないことに対して、一部で批判的な声があがっていたのだ。

だが、いざ放映されるとそうした批判勢も手のひら返し。ネット上でも、「公開前はいろいろ思うところあったけど見て正解」「公開前は批判されたけど、蓋を開けたら良かったって感想しかなくて笑う」「ストーリー、演出、主題歌は公開前の不安感を払拭する出来だったと思う」「正直大丈夫かと思ってたけど見事に予想を裏切られた」など、公開前の不安が払拭された人の声が多数見受けられる。


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■”逆転評価”の決め手は…

ある映画会社関係者は、公開日までストーリーの詳細を発表しない手法こそ、”逆転評価”になった理由の一つではないかと推察する。

「今はネット社会なので、映画公開前から情報を小出しにし、SNSで拡散する宣伝が一般的です。その点、『スラムダンク』はあれだけ知名度がある作品にも関わらず、詳細を一切明かさないうえ、試写会もやらないという斬新な手法をとりました。情報化社会であえて情報を出さないことでかえって注目されたのでしょう」(映画会社関係者)。

まさに”映画かぶれの常識”が通用しなかったというわけだ。物語の詳細が明かされなかったことで、こんな現象も起きて…。

「SNSでは、劇場版のストーリーを予想する”考察”が繰り広げられました。ここ数年、ネット上でそうした考察されるドラマがヒットする傾向にあります。2019年のドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)がその代表で、考察は社会現象にもなりましたからね。今回の映画でも同じような事象が起きた結果、『実際、どうなっているんだろう?』と見に行く人が増えたのかもしれません」(前出・映画会社関係者)。


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■「興行収入60億は堅い」の声も

早くも興行収入が30億円を突破し、大ヒットに期待がかかる『スラムダンク』。前出の映画会社関係者は、あくまで「個人的な予想」と前置きした上でこう語る。

「これから会社や学校の冬休みシーズンになるので、さらなる観客動員が見込めると思います。わずか9日で30億円という勢いを考えると、興行収入60億超えは堅いのではないでしょうか」(前出・映画会社関係者)。60億どころか100億円も期待できるかもしれない。

余談だが、原作のセリフを暗唱するまで読み尽くした”ガチ勢”の記者も先日映画を見たところ、「感動」以外の言葉が思い浮かばないほど心が満たされた。原作ファンでまだ抵抗があって見ていないという人は、ぜひ”ダンコたる決意”を下して劇場に足を運んでほしい。

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人

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