からしが付いてない納豆が増えた理由に驚き 約4割の人が「入れない」と回答

納豆に欠かさず付いていたからし。いま、巷ではからしがない商品が増えている。

2023/02/27 04:15


納豆

古くから多くの人に愛されてきた納豆。納豆を食べる際、多くの人が付属のたれ、からしを入れることだろう。

ただ近ごろ、納豆の定番だったからしに”異変”が起きていて…。

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■からしが付いてない納豆も

納豆は蓋を開けて混ぜるだけで手軽に食べられる。ねぎ、キムチ、海苔、卵など、様々な具材を入れてアレンジも可能。中でも、たれとからしはどのメーカーにも必ずと言っていいほど付いてくるように、納豆を食べる上では欠かせないものである。

しかしここ数年、からしが入っていない商品も多々見受けられる。2021年6月に発表された全国納豆協同組合連合会の『納豆に関する調査』によれば、納豆を食べるときに入れるものとして最も多いのは「添付のタレ」だそう。

「タレ」を愛用している人は84.7%で、その次に多い「からし」を入れている人は52.5%と判明。からしを入れる人が決して少ないわけではないが、半数をほんの少し上回った程度…と、いささか物足りなさを感じさせる。


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■納豆にからしを入れる人は?

現在、納豆にからしを入れる人はどれくらいいるのだろうか。Sirabee編集部は全国10~60代の男女1,000名を対象に調査を実施した。

納豆

結果は「入れる」と答えた人が60.6%、「入れない」と答えた人は39.4%。「入れる派」が上回ったものの、4割の人は納豆にからしを必要としていないということが判明。

記者は付属のからしに加えて、「追いからし」するほどのからしユーザーであり、予想以上に「入れない派」が多く驚いた。単にからしが苦手な人もいると思うが、それだけが理由ではなさそうだ。

近年、からしが入っていない納豆が増えた背景について全国納豆協同組合連合会に取材したところ、「意外な裏側」が明らかになったのだ…。


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■納豆にからしが入れられる理由

そもそも、なぜ納豆にからしなのか。全国納豆協同組合連合会の広報担当者によると、その起源は江戸時代まで遡るという。

「江戸時代になって町ができ、納豆屋ができて販売し始めました。ただ、当時は冷蔵庫がなかったので、発酵が進んでしまいます。発酵が進む原因はアンモニアにあるのですが、これが強い臭いを発します。それを打ち消すためにからしが入れられるようになりました」(広報担当者)。

臭いを打ち消すのであれば、わさびも有効な気がする。からしが選ばれた理由を聞くと、「わさびは山の深い場所の清流で育つため、栽培するのが難しいです。その点、からしの原料はからし菜という比較的栽培しやすいものだったので、選ばれたのでしょう」(前出・広報担当者)とのことだった。

手軽に入手できる点もからしが定着した理由の一つかもしれない。


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■からしが減ったのは…

江戸時代から納豆の”相方”であり続けたからし。なぜ近年、からしがない商品が増えているのだろうか。

「当初は臭いを打ち消すために入れていましたが、最近の納豆は製造する際の温度管理もしっかりしているので、きつい臭いがしません。また、小さいお子さんはからしが苦手なことも多いので、全ての納豆にからしを付けなくてもいいのではないか、という声が出るようになったんです」(前出・広報担当者)。

たしかに、近年は臭いが軽減された納豆が多く、開封するだけで顔をしかめてしまうことはなくなった。最大の目的であった「臭い対策」のためにからしを使用する…という機会は、ほぼ見られないのだろう。

今回の調査では「入れる派」が多い結果となったが、いつか逆転する日が来るかもしれない。

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2023年1月27日~2023年1月30日
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)

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納豆江戸時代調査
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