聖地の寺院に夜な夜なお参りした猿 神々しい動画が再び話題に
インドのヒンドゥー寺院で撮影された、お参りする猿の神々しい姿が再び話題に。「ハヌマーン神」が現れたと、ヒンドゥー教徒が歓喜している。
インドで猿が寺院を訪れ、神様に加護を求める姿を撮影した動画が話題になっている。現地メディア『INDIA TODAY』が報道した。
■猿がとった驚きの行動
話題の動画は、ツイッターユーザーのSatvik Soulさんがシェアしたものだ。インドのウッタル・プラデーシュ州にある、聖地アヨーディヤのヒンドゥー教寺院で撮影された。
誰もいない深夜に、猿が山頂にある寺院まで歩いて来て、神様の前で頭を下げてお参りする様子が映し出されている。動画は2022年12月に撮影されたものだが、再び話題となり、再生回数は30万回以上に達している。
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■インド神話に描かれる猿
聖地アヨーディヤは、インドの大叙事詩の一つである『ラーマーヤナ』に登場する主人公の王「ラーマ(ヴィシュヌ神の化身)」の出生地である。
ラーマは、魔族の王ラーヴァナに囚われた妻のシータを救うため、弟のラクシュマンとともにランカ(現在のスリランカ)へ向かう。
その道中で猿のハヌマーンと出会い、シータ奪還のために動物族の助けを得る。そして、一丸となって魔族を倒しシータを救出する物語だ。
ハヌマーンはラーマの神々しさに圧倒され、生涯に渡る忠誠と深い愛情を注いだと言われている。また中国に渡り『西遊記』が、その後に日本へ渡り『桃太郎』が生まれたという説もある。
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■信心深いインド人の心を掴む
動画が撮影された寺院は、ラーマとシータも祀っている。ハヌマーンの子孫といわれる猿が、毎晩この寺院へ熱心に通ってお参りする姿は、ヒンドゥー教徒にとって神の力による奇跡的な行動なのである。
撮影したSatvik Soulさんは、動画内で「猿は毎日深夜に寺院を訪れている」「シヴァ神に万歳」と興奮気味に語っている。
猿のとった行動は、信仰心の強いインド人の心を掴み、「ハヌマーン神が寺院を訪れた」「神々しい」「美しい」といったコメントが寄せられた。