オリックス、大阪桐蔭吹奏楽部パワーを借りて快勝 中嶋監督「調子悪くなったら呼ぼうかな」
京セラドームでは「大阪代表 バファローズ高校」企画が実施。選手出身校のユニフォーム展示や、地元ブラバンによる応援が行われ…。
18日から3日間に渡って行われたイベント『大阪代表 バファローズ高校』。コロナ禍に入ってから中断していたこともあり、4年ぶり2回目の開催となった。
■バファローズ高校とは
『バファローズ高校』とは、この期間だけオリックスのチームをバファローズ高校にして、うぐいす嬢はかつて甲子園でアナウンスしていた方が担当し、選手を「クン」づけでコールするという徹底ぶり。
コールされると選手の高校時代の姿が映し出された。
また3階のコンコースでは、実際に選手が高校時代に着用していたユニフォームが展示されるなど、京セラドーム大阪全体を甲子園の雰囲気に変えて、試合前には、19日が智辯学園高校、20日が履正社高校、そして21日は大阪桐蔭高校の吹奏楽部がグランドでパフォーマンスを展開。
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■日本一を争う大阪桐蔭ブラバン
4年前にもこの企画に参加した大阪桐蔭高校は、千葉の習志野高校とともに、レベルが高いことで知られており、試合前のパフォーマンスでは、超満員のスタンドから手拍子と拍手が贈られた。
パフォーマンスを終えた大阪桐蔭の部員たちは、外野上段に移動すると、全員が揃った2回裏の攻撃から、応援団とコラボレーション。
豪華な応援に後押しされた4連敗中のオリックスはその2回にセデーニョの来日初安打となるタイムリーを含む3点を先制。
3回には大阪桐蔭OBの森友哉のタイムリースリーベースが、4回には中川圭太に第5号3ランが飛び出すなど、日本ハム投手陣から5回までに10得点をあげる。
6回からは甲子園でも吹いている曲を披露。4年前は勝てなかったが、今回は10-4でチームの快勝を導いた。
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■選手も「応援がよかった」
試合後、ヒーローインタビューに登壇した西野真弘は「大阪桐蔭の吹奏楽の方とか、オリックスの応援団の方とか、たくさんのファン皆さんが来てくれて、すごい歓声をいただいたんで、ありがたかったです」と述べるとスタンドからは西野と大阪桐蔭吹奏楽部に向けて大きな拍手が沸き起こる。
また同じ大阪のPL学園出身の中川圭は感慨深いものがあったのか「(スタンドの応援が)すごいよかったですね。大阪桐蔭吹奏楽部の皆さんに応援していただいて、すごいテンションが上がりました。ありがとうございます」と笑顔。
この日は外野上段席が応援席になっていたため、いつもより大きな声量がドームに響いたこともあり、選手にとってかなり力になったようだ。
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■中嶋監督も「相乗効果」
そしてもう1人、今回の応援を楽しんでいたのが中嶋聡監督だ。
中嶋監督は「本当、ブラスバンドってすごいなと思いながら聞いていた。ドームだから余計に響くというか、うまいなと思って。面白かった。毎回やってくれと言うのは無理だけど、良いなと思いながら聞いてた」とご満悦。
「点を取れたのは相乗効果というか、まああれがあったから取ってくれたのかもしれないし、調子悪くなったら呼ぼうかな(笑)。お願いしようかな学校の方に。(大阪桐蔭OBの)森友哉にお願いしよう。よかったですよ。気持ちいいよね。あんまり甲子園で経験がないので」と語り、応援の力が打撃陣を目覚めさせた可能性があるとした上で、再びコラボレーションをすることを期待していた。
4連敗中、沈黙していた打線が目覚めたのは大きいだけに、優勝争いをする秋に再びこの企画が実現したら面白いかもしれない。
▼公式戦(8回戦)
○オリックス 10-4 北海道日本ハム●
大阪・京セラドーム大阪
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■執筆者プロフィール
どら増田:1973年神奈川県横浜市出身。幼い頃に初代タイガーマスクに衝撃を受けてからプロレスや格闘技を見続けている。同じく幼い頃から見ていたプロ野球は紆余曲折を経て2010年からオリックス・バファローズを応援。
音楽やエンタメ、グルメなどのイベントプロデュースの仕事をしていたが、2014年からスポーツライターの道へ。
横浜在住にもかかわらず京セラドーム大阪を中心にオリックスを現場取材する傍ら、新日本プロレスやスターダム、RIZINなどプロレス・格闘技の現場取材をしつつ多媒体で執筆している。
2018年にはスカイAで放送されたオリックス山本由伸と当時はキックボクサーだった那須川天心の神童対談実現に尽力した。ペンネームの由来はレジェンドレスラー藤波辰爾のドラゴンから来ており、取材を通じて藤波本人から公認を貰っている。
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(取材・文/Sirabee 編集部・どら増田)