なぜ四国は「四つの国」とネーミングされたのか 四国に住んでわかる意外な理由
愛媛、高知、香川、徳島と4つの県で構成される四国。“四県”と呼ばれてもいいかも知れないが…。
東京や大阪の人からすると、四国はとても田舎なイメージしかないだろう。しかし四国は四国で地元に対する愛情が強く、プライドを持っている。
■四国の中の権力争い
徳島なんて阿波踊りが年間の最大行事で、そのために1年間一生懸命練習する人も多い。
四国の中で最も都会と言えば、愛媛の松山か香川の高松になる。人口では松山が多いが、高松は国家の行政機関が集まり、四国へ繋がる電車の玄関口となり、四国の首都を巡って松山と高松は争っている。
そして、四国最下位争いを展開するのが徳島と高知だ。松山と高松と比較したら、高知と徳島の田舎度は凄まじい。どちらも中心部から離れたらすぐに畑が広がっている。どちらも同じくらいの都市規模なので、高知と徳島はライバル関係にある。
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■4つの県で構成される島が国と呼ばれる事情
こういったライバル意識もあり、四国で一体感というものはあまりない。
たとえば徳島は四国でも淡路島を渡って高速道路で1時間半もあれば神戸に行ける。テレビも基本大阪系列で阪神ファンが意外に多く、方言も関西弁に近い。みんな買い物をするときは京阪神に出る。
そして、香川は地理的にも岡山に近く、高松や坂出から岡山へ通勤する人も少なくない。方言も四国では一番岡山弁に近い。
愛媛は瀬戸内海を挟んで広島と隣接し、岡山高松、徳島関西ほど繋がりが近いわけではないが、しまなみ海道や船で繋がっており、広島との連帯感がある。
そして、高知は本州と隣接せず、100%太平洋に面しているので、四国では最も独立国とのイメージが強い。
このように四国四県で一体感というものは少なく、海を挟んで隣接する本州の県との繋がりが強い。これが四国と呼ばれる所以かもしれない。
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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中)