偽の道路標識を自作した男性 わかりにくい高速道路にイライラし…
わかりにくすぎる高速道路のインターチェンジにキレた看板職人が、「ゲリラ公共事業」をした結果…。
数多くのドライバーたちを惑わせてきた悪名高い高速道路の出口に、偽の道路標識を描いた看板アーティスト。「偽造」が発覚した後も彼の作品はその場に残り、そこを通過する人々を助け続けているという。
『The Drive』『Crast』などの海外メディアが報じた。
■地元でも有名なインターチェンジ
夏の行楽シーズンを迎え、帰省や旅行を考えている人も少なくないだろう。そして、車での長距離移動には時としてさまざまなトラブルがつきものだ。
アメリカ・カリフォルニア州を南北に走る110フリーウェイは州間高速道路5号線と交差しており、毎月何十万という人々が110から5号線へのインターチェンジを通過する。
しかし、110から5号線への出口はトンネルの終わりの左側に隠れるように位置しており、標識もなく唐突に現れるため、誰もがその出口を見逃し続けていたそうだ。
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■州がやらないなら自分で…
アーティストであり看板製作者でもあるリチャード・アンクロムさんも、このわかりにくい出口を見逃したドライバーの1人だった。
こうした状態にも関わらず、カリフォルニア州運輸局は長年この問題を放置し続けていた。そのためアンクロムさんは、自分自身で解決しなければならないと決意したそうだ。
「私は看板が得意だ、これならできる」と考えたアンクロムさんは、自分で偽の道路標識を作って、問題の道路上に設置することにしたという。
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■白昼堂々の大胆な犯行
アンクロムさんは準備に3ヶ月を費やし、標識の色や形を研究し、正規の標識に使用されているボタン型の反射板を売ってくれるよう販売者を説得した。
そして白昼堂々、ホームセンターで購入した工事用の服装に身を包み、もともとあった大きな交通道路標識の脇に「州間高速道路 北5」と書かれたプレートを取り付けることに成功している。
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■本人の暴露まで気付かれず…
州の運輸局はこれに気付かず、また標識の存在に喜んだ一般ドライバーたちもこれを運輸局の仕事だと思っていたため、標識の真実は何年もの間知られることはなかった。
しかしその後、アンクロムさんが自分の行動をマスコミに暴露したため偽の看板は撤去されたが、運輸局が建てた偽の道路標識を自作してしまった男性新しい標識には、アンクロムさんと同じデザインのマークが記されているという。
なお、アンクロムさんの「ゲリラ公共事業」はこれだけではなく、さらなる真実を語るには「刑務所に行かないために、時効を待つ必要がある」としている。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)