子供の熱中症、命に関わる「危険な状況」があった 外で遊ぶ際は注意が必要で…

本日は各地で35℃越えの猛暑日が予想される。子供の熱中症には要注意なようで…。

2023/08/18 04:15


猛暑

連日、日本列島で猛威を振るっていた台風7号が通過した。各地で35℃を超える猛暑日になる予報が出ている。暑くなると熱中症対策が必須だ。

特に、子供は注意が必要なようで…。

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■大人より+7℃高くなる

今年7月、サントリー食品インターナショナルが、気象専門会社のウェザーマップとの協同検証実験の結果を発表した。内容としては、地面の照り返しの影響の差などによって、子供の身長の高さで計測した気温が、大人と比べて+7℃程度になるというものだった。

最高気温30℃の日であれば、子供にとっては37℃程度になる可能性があるということだ。


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■「体温調節機能が十分発達していない」

大人より体感気温が高くなる子供、どんな点に気を付ければいいのか。ウェザーマップに所属する気象予報士で、熱中症予防管理者・指導者でもある多胡安那さんに話を聞いた。

今回の検証実験の結果を踏まえつつ、多胡さんは「子供は体温調節機能が十分発達していないため、うまく汗をかけず、体内にこもった熱を外に逃がすことができません。子供にとって、体温を超えるような気温は、極めて熱中症リスクが高くなる環境です」と、注意を促す。

もちろん、常に大人より7℃高いわけではなく、様々な条件が重なってのことだが、大人以上に熱中症対策に気を付けなければならないのは間違いない。


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■子供ならではの注意点も…

8月も半分過ぎたが、まだまだ外で遊ぶ子供も多い。多胡さんによれば、遊ぶ際は日陰が多い場所を選び、こまめに休憩と水分補給を行なうことが大切だという。

この辺りは大人にも当てはまることだが、子供ならではの注意点も…。

「暑くても、それをきちんと言葉で伝えられる子ばかりではありません。遊びに夢中になっている時は、身体に異変が起きても気付かなかったり、喉が渇いても遊びを中断したくないため、言い出さないというケースもあると思います。そうなると、周りの大人は正しい状況を把握できなくなります」(多胡さん)。

元気いっぱいに遊んでいると思ったら、じつは熱中症になっており、気付いた時には手遅れだった──。場合によっては命に関わる「危険な状況」に陥ることもあるのだ。子供の様子を見守るだけでなく、保護者のほうから働きかけるのも効果的なようだ。

多胡さんは、「子供から不調を訴える言葉や異変がなくても、水分補給をルーティン化してしまうのがいいかもしれません。例えば、喉が渇いてなくても、30分起きに必ず水を飲むルールを作るという感じです」と話す。

公園で遊ぶ際は、事前に「水分補給ルール」を話し合っておくといいかもしれない。


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■万が一、熱中症になったら…

万が一、外で子供が熱中症になったらどうすればいいのか。子供の顔が赤く、大量に汗をかいている場合は熱中症になっている可能性が高いという。

そうなった場合の対策を尋ねると、多胡さんからは「子供を風通しの良い日陰やクーラーの効いた室内など、体温がこれ以上上がらない場所に移動させることが大切です」という回答が。

涼しい場所に移動したら、脱衣と冷却をする必要がある。

「衣服を脱がせて、風を通しやすい状態にして体から熱を放出させるようにします。皮膚には濡らしたハンカチなどをあて、うちわや扇風機で体を冷やすようにしましょう。経口補水液やスポーツドリンクで水分と塩分を補給することも忘れてはいけません。意識がない、もしくは自力で水を飲めない場合は、ただちに医療機関へ搬送する必要があります」(多胡さん)。

先述したような処置をしても症状が改善しない場合も、医療機関に連れて行く必要があるそうだ。子供を外で遊ばせる際は、周りの大人が熱中症対策を徹底してほしい。

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人

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