水で薄めたポカリ、危険すぎる正体に驚き… 絶対「そのまま飲むべき」理由があった
じつに3割もの人物がポカリスエットを「誤った方法」で飲んだ経験があると判明。大塚製薬は「薄めて飲まないで」と警鐘を鳴らしており…。
8月も残すところわずかだが、夏の日差しはまだまだ衰えそうにない。ここ数日は各地で猛暑日を記録しており、熱中症対策を改めて万全にしておく必要があるだろう。
熱中症対策の頼れる味方といえばご存知「ポカリスエット」だが、なんと決して少なくない人々が「誤った飲み方をしている」と判明したのだ。
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■約3割が「間違った飲み方」していた
以前よりネット上では「ポカリは薄めて飲んだ方が良い」といった説が定期的に流布されているが、こちらは大きな誤り。むしろ「熱中症対策」の観点から見ると、危険を孕んだ飲み方である。
今回はまず、ポカリスエットを「薄めて飲んだ」経験の有無をめぐり、全国の10〜60代の男女1,000名にアンケート調査を実施することに。
その結果、全体の29.6%が「薄めて飲んだ経験がある」と回答していたのだ。年代ごとの回答を見ると30代が最も「経験あり」の割合が大きく、3人に1人が「薄めた経験あり」と判明。
続いてはこちらの調査結果をもとに、なぜ「ポカリを薄めてはいけないのか」について「大塚製薬株式会社」に詳しい話を聞いてみることに…。
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■ポカリを薄めるとこんな危険性が…
ポカリを薄めて飲むリスクについて、大塚製薬は「0.1~0.2%の食塩(ナトリウム40~80mg/100ml )を含む飲料の摂取が推奨されています」「そのためポカリスエットを薄めて飲むことで、水分は十分でも塩分の摂取が不足してしまう可能性があります」と説明する。
また、塩分濃度の薄い飲料を摂取すると体液が薄まり、体の水分を十分に回復できない「自発的脱水」に繋がるケースもあるというのだ。
大塚製薬の担当者は「ポカリスエットの糖分が半分の飲料を摂取した場合、通常のポカリスエットに比べて体液の回復程度が低下することも判明しています」「水分や電解質(イオン)の吸収を研究したうえで、ポカリスエットは現在の糖および電解質の濃度となっていますので、薄めずに飲用することをオススメします」と、念を押している。
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■男女の「意識差」にハッとした…
今回の調査結果を「性年代別」に見ると、興味深い傾向に気が付く。
それは男性より、女性の方が「ポカリを薄めて飲んだ経験」割合が大きい点である。30代のみ男性の方が経験者の割合が大きいが、全年代を通して見ると明らかに女性の方が多い。
こうした傾向について、大塚製薬は「過剰なエネルギー摂取による体重増加に対する配慮などもあり、摂取カロリーを減少させた飲料組成が好まれる傾向にあるのかもしれません」と分析している。
健康・美容の観点から敬遠されがちな糖質(糖分)だが、水分補給においては非常に重要な役割を担っている。しかし以前のアンケート調査では、じつに4割もの人々が「糖質の重要性を知らない」ことが判明したのだ。
大塚製薬の担当者は「もちろん、普段の生活においては糖分や塩分の摂りすぎには配慮すべきですが、暑熱環境下での急激な脱水による熱中症発症のリスクを避けるためには、水分・塩分・糖質をバランス良く含む飲料を選択してもらえればと思います」と、注意を呼びかけていた。
記者個人としては、経験者割合が大きい30〜50代の「ポカリを薄めて飲んだ」経験者の中には「自分が飲んだワケではない」人物も含まれているのでは…とも考えている。
というのも、ポカリのブランドサイトQ&Aには「子供に飲ませても平気か? 薄めた方が良いか?」という質問が表示されているのだ。そうした事実からも、子を持つ親の中には「我が子のためにポカリを薄めた経験がある…」という人物が一定数いると考えて良いのではないだろうか。
熱中症対策に最適な成分が、バランス良く含まれている奇跡の飲料・ポカリスエット。決して水で薄めることなどせず、そのまま美味しく飲んでほしい。
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■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。
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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ 取材協力/大塚製薬)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)