2000年代からジャニーズ依存が進んだ『NHK紅白』 5割が「出演自粛か削減を」
2015年には過去最多の7組がジャニーズから出場。14年連続で同社タレントが司会を務めたことも。
7日に行われたジャニーズ事務所による、ジャニー喜多川氏の性加害問題についての謝罪会見。藤島ジュリー景子前社長の退任、事務所に所属する最年長タレントである東山紀之の新社長就任などが発表された。
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■企業は「契約見直し」進む
4時間を超えた会見では、記者の質問に対して丁寧な質疑応答があったものの、新経営体制においてもジュリー氏は株式を100%保有。社長は退くものの代表取締役には留まるなど、会見で述べられた「解体的出直し」には程遠い内容にも感じられる。
実際、会見直後から、同社と広告出演契約を結ぶ大企業が、次々と契約の見直し(更新停止・新規取り扱い中止)を発表。いわゆる人権デュー・デリジェンスの視点から、グローバル基準を見越した対応を行っている。
一方、メディアや芸能界の動きは鈍い。年内をもって芸能界を引退する東山が自ら出演番組を降板したのみで、メディア側から出演を見合わせるような動きは全く出ていない。
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■紅白は最多の15年に7組出場
マスメディアの中でも、とくにジャニーズ依存度が高く感じられるのが公共放送・NHKだ。現在放送中の大河ドラマ『どうする家康』は、嵐の松本潤が主演している。
また、年末の国民的番組『紅白歌合戦』を見てみよう。1990年から2022年までの出場者(組)数は2000年代末から急増し始め、2015年には過去最多の7組となった。
なお、司会に至っては、06年から19年までじつに14年連続で同社所属タレントが担当しており、公共放送としてのバランス感覚さえ疑わざるを得ない状況だ。
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■NHKはコメント発表
7日の謝罪会見を受けて、NHKは以下のようなコメントを発表している。
「ジャニーズ事務所に所属するタレントの起用についても見直すべきだとのご指摘を受けています。NHKでは、出演者の起用については、番組の内容や演出に合わせて、ふさわしい人を選定してきましたが、今後は、所属事務所の人権を尊重する姿勢なども考慮して、出演者の起用を検討したいと考えております」
多くの企業が、「会見で発表された内容では取引を継続できない」として広告契約の見直しが進む状況のなか、一年で最も国民の注目を集める『紅白』にジャニーズタレントは出場するのか。世間はどのように考えているのだろうか。
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■過半数が「出演自粛・削減」求める
Sirabee編集部が、9月8〜11日にかけて全国10〜60代男女1,000名を対象に「ジャニーズタレントの『NHK紅白』出場」について調査したところ、「被害者救済などの目処がつくまで出演を控えるべき」との声が26.8%。
「出演してもよいがこれまでより数を減らすべき」が27.5%となった。5割以上がジャニーズタレントの出演自粛もしくは削減を求めているようだ。
なお、「これまで通りでよい」との答えは44.3%。「これまでより数を増やすべき」は1.4%だった。
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■男性は6割がノー
今回の調査結果は、男女での意識差も大きい。男性では、「出演控えるべき」が33.5%。「数を減らすべき」と合わせると6割に迫る。一方、女性で「出演を控えるべき」と考えるひとは20.5%。49.9%が「これまで通りでよい」と回答した。
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(文/Sirabee編集部)
対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)