大差のCSで下剋上は「納得できない」 江本孟紀氏がNPBに改革を提言
江本孟紀氏がCSについて「1位と2位が大差の場合アドバンテージを拡張するべきだ」などとルール改革を提言。
元阪神タイガース選手の江本孟紀氏が自身のYouTubeチャンネルで日本プロ野球機構(NPB)にクライマックスシリーズ(CS)制度の改革を訴えた。
■江本氏がCSの改革を提言
江本氏は今年のクライマックスシリーズについて「セ・パともに1位と2位以下に大きな差がある」「クライマックスシリーズをするには盛り上がらない状況」と指摘する。
そのうえで「Aクラスのチームが競い合って熾烈な戦いをして、チーム力もそう変わらない、がんばってやってきたぞと。百歩譲っても3位ぐらいのチームまでね、ここまでよくがんばったんで、チャンスを活かせよという下剋上を狙ってやるというふうな意味合いがあった」と話す。
続けて「しかし私に言わせれば、 私は基本的にCS反対ですけども、やる以上はもっとアドバンテージをつけるべきだという改革論者です。どうも盛り上がらない、逆にね。あまりにも1位に突き放されて」とコメントした。
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■野球に繋がっているのか?
さらに江本氏は「1年間がんばって、2位以下を突き放して脇目も振らずがんばってきたチームに、心情的に日本シリーズに出てほしいと思うのは普通だと思うんですね」と語る。
そして「この制度を利用して、シーズン中にもたもたして、ピッチャーも打線もいまいち、主力選手もパッとしなかったねみたいな。本来のプロ野球はファンに素晴らしいプレー、ゲームを見せるというのが本来の役割ですから」と指摘。
そのうえで「そういうのを見せないまま終わったチームが、最後に生き残ったからって、わずかなゲームでひょっとしたら下剋上できるかもしれない。こういうことによってですね、本当に野球の人気に繋がってくるかというと、私は甚だ疑問が残る」とコメントした。
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■1位チームに称賛を…
江本氏はさらに「1年間がんばって、2位以下を突き放してきたということは、最大限の称賛をしなければいけない」と語る。
続けて「それをわずかな5試合だの3試合だのでひっくり返ってしまう、日本シリーズが違う戦いになるというのはですね、これはやっぱりどう考えても私は納得がいかない」と指摘。
そして「アメリカのように30球団あって、それでいろんな制度を作ってなんとか球界を盛り上げようというような制度と、日本のわずか6チームのうちの3チームがそんなわずかなアドバンテージでね、ひょっとしたらということは、私は納得がいかない。野球の人気にもやっぱりね、悪いほうに繋がってくるじゃないかと見ているわけですよ」と話した。
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■反対論もあるCS
大差がついた状態でのクライマックスシリーズについて江本氏は「1年間2位、3位で競ってきたら別ですよ。これだけ勢いよく2位以下に差をつけるというのは、2位以下のチームははなんだったの? それだけファンを喜ばせたの」などと、疑問視していた。
クライマックスシリーズは消化試合をなくす、先行して開催されていたパ・リーグのプレーオフが興行的に成功したことなどから導入された。
これまで2位や3位チームが日本一になるケースがあり、大きな見どころとなっているが、江本氏のように「シーズン1位を尊重するべきだ」「大差で2位や3位になったチームが日本一になるのは不自然」という声があり、賛否両論となっている。