ロシアの国防費が大幅アップ 現実味を帯びてきた第三次世界大戦
一進一退の攻防が続くウクライナ戦争。その打破を目指すべく、ロシアが国防費を70%アップ。プーチンはすでに第三次世界大戦を覚悟か。
ロシア財務省が公表した来年の予算案で、国防費に前年比7割増の16兆5,000億円を計上していることが分かった。これは国内総生産GDPの6%を占める額で、長期化するウクライナ戦争に対応するため、弾薬や兵器の増産などに当てられるとみられる。
■来年ウクライナ戦争でロシアは総動員へ
今年の国防費が約9兆8,000億円で、GDP比3.9%だったことから、プーチンの軍事優先主義が改めて鮮明となった。
また、プーチンは最近、10月から新たに13万人の徴兵を行う大統領令に署名した。今回からロシアが一方的に併合したウクライナの4つの州の占領地域の住民が初めて徴兵の対象になるが、ロシアは来年国家総動員でウクライナ戦争に対処してくることになった。
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■現実味を帯びてきた第三次世界大戦
そのような中、最近欧米のウクライナ支援疲れが鮮明になってきている。8月に公表された米世論調査によると、「米議会はウクライナへの追加支援を認めるべきかどうか」について、回答した国民の55%が追加支援するべきではないと反対の意思を示した。
民主党支持者の間では賛成が62%だった一方、共和党支持者の間では反対が71%に上った。また、ロシアの軍事行動を阻止するために米国はもっとするべきことがあると思うかとの問いでは、民主党支持者の61%がそう思うとしたのに対し、共和支持者の59%がもう十分だと回答し、もっと積極的な役割を支持する人は全体で48%に留まった。
おそらく、こういった米国民の本音は欧州諸国でも聞かれることだろう。いつまでも効果が見られないとなれば、支援縮小、支援停滞という結末となり、ロシアに隙を与え、そのうち第三次世界大戦が勃発するリスクはいっそう高まることだろう。
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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中)