エレベーター「ひらく」の対義語、ネット民の意見真っ二つに 今まで気にせず押していた…

エレベーターのボタン表記は「ひらく」と「とじる」のどちらが正しいのだろうか。調査を実施すると「とじる」派の方がやや多いことが判明した。

2023/11/07 04:45


我々の日常生活において、なくてはならない存在のひとつと言えるエレベーター。しかし、あまりに身近な存在ゆえに「じつはエレベーターのことをよく知らない」という人も少なくないだろう。

来たる11月10日の「エレベーターの日」に備え、今回は答えが真っ二つに分かれた「エレベーターのボタン表記」についてチェックしたい。

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■「ひらく」の対義語は?

「大きい」と「広い」や「小さい」と「狭い」のように、日本語には多数の同義語が存在する。

こうした同義語は厳密にいうと「ほぼ同じ意味」のタイプも少なくなく、意味が微妙に異なるケースも。しかし我われ文章を書く職業からすると、(ほぼ含む)同義語は同じ単語の繰り返しを防ぎ、文章の表現力を向上させてくれる、じつに頼れる存在なのだ。

ではここで「同義語」から話題を変え、「対義語」に関する問題をひとつ。果たして、エレベーター内のボタンに書かれた「ひらく」の対義語は何だろうか?


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■候補は2つあるが…

エレベーター

以前、Sirabee編集部がアンケート調査にて全国の10〜60代の男女975名に前出の質問を投げかけたところ、全体の55.2%が「とじる」と回答。残る44.8%は「しまる」を選択していた。

エレベーターグラフ

「とじる」は「ドアがとじる」(自動詞)と「ドアをとじる」(他動詞)の2パターンが存在し、「しまる」は「ドアがしまる」(自動詞)という違いはあるが、ボタンの機能を表す単語としてはほぼ同義。

地域や世代によって認識の傾向が異なる可能性もあるのでは…と感じ、それぞれに注目したデータを抽出することに。すると北海道・東北、北信越といった寒いエリアは「とじる」派が6割を超え、他エリアでは5割程度に留まったのが印象的であった。何か関係があるのだろうか…。

エレベーターグラフ

また年代ごとの結果を見ると、10〜20代は「しまる」派が多く、その他の世代では「とじる」派が多数派であると分かる。


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■「とじる」と「ひらく」で多いのは…

続いては「閉」ボタンの表記について、エレベーターやエスカレーター、動く歩道の専業メーカー「フジテック株式会社」に話を聞いてみることに。

すると、フジテック担当者からは「当社は『しまる』を採用しています。別の会社様では『とじる』をお使いの会社様が多いようです」との回答が得られたのだ。

エレベーター

日頃、エレベーターのボタン表記を「気にしながら生活している」という人物の方が少数派だろう。しかし今回の調査を改めて見ると、「とじる」派の方が多いという結果は「とじる」を採用する会社が多いというフジテックの回答と合致していることが分かる。

これまで意識していなかった人は、よく利用する身近なエレベーターのボタンは「とじる」か「しまる」か思い返し、答え合わせをしてみてほしい。


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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ 取材協力/フジテック

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2023年10月20日~2023年10月24日
対象:全国10代~60代男女975名 (有効回答数)

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