ハマの大砲、幕張へ… 元連続本塁打王、ネフタリ・ソトがロッテで復活する理由【DeNA】
千葉ロッテマリーンズへの移籍を発表した横浜DeNAベイスターズのネフタリ・ソト。気さくなキャラクターで愛された“嵐のカリビアン”、今後にも期待がかかる。
ベイスターズのネフタリ・ソトが、来季からロッテに移籍することが発表された。
■嵐のカリビアンの決断
3年契約の最終年となる2023年は、打率、ホームラン、OPSすべてが過去6年ワーストとなる苦しいシーズンとなったが、ベイスターズは残留を目指し交渉。
しかし当人は新天地に活路を求め「千葉ロッテマリーンズでプレーできることにとても興奮しています。外から見ていて本当に良いチームという印象を受けていました」とNPBに残りながらもロッテへの移籍を決断した理由を説明。
続けて「このチームはチャンピオンになれるチームだと感じています。そんなマリーンズの優勝のために自分は出来る限りの努力をして、ファンの皆様に優勝をプレゼントしたいと思っています」と決意も表明した。
そんなソトはテストを受けたのちベイスターズに入団と決して鳴り物入りでの加入ではなく、努力でその道を切り開いてきた。結果来日1年目の2018に41本、19年には43本で連続してホームランキングを獲得。引っ張り専門ではなく、広角にボールを飛ばせる技術を持ち合わせ、ポジションもセカンドとライトでの併用と難しい役どころをこなすなど、器用な一面も見せつけた。
盟友だったホセ・ロペスがチームを去ってからは、ファーストへコンバートされ2021年には守備率リーグトップの.996をマーク。翌年も.995で3位、今年も.996でトップと、見逃されがちだが安定した守備は幾度となくチームを支えた。
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■今シーズンはコンディションに不安も
だが今シーズンはホームラン14本、OPS.731と助っ人外国人としては寂しい数字に終わった。
開幕当初はWBCに招聘された影響もあるとみられ調子が上向かなかったが、5月には節目の来日通算150号ホームランを放つなど月間4ホームランと気を吐いた。
ところが、5月30日の楽天戦の守備中にで左足人差し指の炎症を起こし、違和感を抱えたままプレー。いつ折れてしまったかは不明だが、11月2日に左足首の骨折で手術を受けたことを告白した。
帰国時に「まずはしっかりとケガを治して健康な体を手に入れることに集中します」とコメントしたことからも、コンディション面に不安を抱えながらの一年だったことは想像に難くない。
夫婦ともにお気に入りの相撲観戦でちゃんこ鍋を堪能するなど、日本での生活に不安は皆無。人としてもベイスターズ時代のチームメイトだった国吉佑樹が、Xで早くも歓迎の投稿をしていることからも、本当に慕われていたことが伺える。
もちろん気さくなキャラクターでファンからも愛された“嵐のカリビアン”は、自慢の打棒と守備力と人柄でパ・リーグをも席巻してくれることだろう。
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■執筆者プロフィール
萩原孝弘:1971年生まれ。生まれも育ちも横浜の生粋のハマっ子で、大洋が横浜に移転して以来、一貫してホエールズ〜ベイスターズファン。
23年のオフィシャルイヤーブックもライターとして参加した。あくまでもファン目線で、独自のインタビューコラムや記事を各媒体で執筆中。
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(写真・取材・文/Sirabee 編集部・萩原孝弘)