搭乗客が「フラミンゴの卵の保温を手伝って」 客室乗務員の対応で6羽が無事に孵化
搭乗客から、想定外なリクエストをされた客室乗務員。それでもしっかり対応し、話題になっている。
今、ある客室乗務員の機転を利かせたエピソードが話題になっている。『CNN』や『GOOD NEWS NETWORK』などの海外メディアが報じた。
■孵卵器が故障
アラスカ航空で客室乗務員として勤務するアンバー・メイさんは、10年間の勤務で搭乗客からの変わった要望に対応することがたくさんあったそうだ。
そんななか、このたびとんでもないリクエストが、アンバーさんの元へ舞い込んだ。ある女性搭乗客が呼び出しボタンを押して「卵の保温を手伝ってほしい」と言い、アンバーさんが駆けつけると、フラミンゴの卵を持っていたという。
卵は孵卵器に入れて輸送されていたが、故障してうまく作動しなくなっていたのだ。
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■卵の保温を手伝う客室乗務員
その搭乗客は、アメリカ・ワシントン州シアトルにあるウッドランド・パーク動物園の飼育員で、アトランタ動物園から引き取ったフラミンゴの卵6個を孵卵器に入れて輸送している最中だった。
フライト時間はまだ残っていたため、アンバーさんは飼育員の嘆願に応じてすぐさまゴム手袋に温水を入れ、その中で卵を保温することにした。中の温水がぬるくなると入れ替えるなど、飛行中は卵の状態を絶えずチェックし続けたという。
一連の動きに気づいた付近の搭乗客も、断熱効果を高めるためにコートやスカーフを貸すなど、アンバーさんと連携をとり始めたそうだ。
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■無事に生まれた雛と対面
アンバーさんや他搭乗客の見事な連携によって、フラミンゴ6羽の命は救われた。ウッドランド・パーク動物園は「故障した孵卵器の中では5時間ももたなかったでしょう」「私たちの貴重な命を繋いでくださったことに、心から感謝しています」と発表している。
数ヶ月後、アンバーさんのもとへ動物園から1本の電話がかかってきた。無事に生まれたフラミンゴの1羽に名前を付けてほしいとのことで、アンバーさんは孫娘の名前から取って「サニー」と名付けたという。
さらに動物園へも招待され、アンバーさんは孫娘のサニーさんとともに孵化したフラミンゴたちと対面。「成長が楽しみ。6羽が無事に孵化したことを光栄に思い、とても嬉しく感じました」と話した
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(取材・文/Sirabee 編集部・田中サワ)