揚げ物の「フライ」と「カツ」一般的な使い方の違いを知っている人は2割 本来は“調理方法”に違いがあったが…

もとは違う調理法であったが、日本人好みに進化を遂げていまの形になったという。

2024/04/30 04:30


(junce/iStock/Thinkstock)

サクッと揚げたてがおいしい「フライ」や「カツ」。当たり前のように使い分けている言葉だが、その違いは何なのだろうか。



■「フライ」と「カツ」の違いを知っている

Sirabee編集部が全国の10代〜60代の男女800名を対象に実施した調査では、全体で22.6%の人が「“フライ”と“カツ”の違いを知っている」と回答した。

“フライ”と“カツ”の違いを知っている

なお男女別に見ると、男性は23.8%、女性は21.5%という結果になっている。


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■肉には“カツ”がつく気がするが…

編集部が話を聞いた40代の女性は、「正解はわかりませんが、トンカツとかチキンカツなど、肉には“カツ”がつく気がします。フライはエビフライとか…」と、自信がない様子。

たしかに普段使っている呼称では肉類を揚げたものを「カツ」、魚介類を揚げたものを「フライ」とするのがしっくりくるように感じる。


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■「フライは揚げたもの」で「カツは焼いたもの」

もともとは、フライは揚げたもので、カツは焼いたものだったという。フライは油をたっぷり使って高温で揚げた料理を指す。一方、カツには語源となった「コートレット」というフランス料理ではたっぷりのバターを使って牛肉を揚げ焼きにする。この料理名が転訛して「カツレツ」と呼ばれるようになったようだ。

しかし、コートレットもフライと同じように小麦粉や卵、パン粉をまぶしてからバターを溶かしたフライパンで揚げ焼きにすることから、出来上がった姿はフライとなんら変わらないように見える。


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■「ポークカツレツ」がトンカツと呼ばれるように

また、牛肉とバターの組み合わせが当時の日本人にあまり好まれなかったことから、銀座にある老舗洋食店・煉瓦亭のシェフが肉を豚に変え、バターを普通の油に変えた「ポークカツレツ」を考案したところこれが大ヒット。これが次第にトンカツと呼ばれるようになり今に至っている。

そもそもは調理法が違う2つの料理であったが、いつしか調理法の違いもなくなり、肉を揚げたものを「カツ」、魚介類や野菜などを揚げたものを「フライ」と呼ぶようになったということのようだ。

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(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2024年2月5日~2024年2月8日
対象:全国10代~60代男女800名 (有効回答数)
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