児童に頼まれTikTokダンス指導と撮影した教師が解雇 「不当だ」と学校を提訴するも…
利用には年齢制限があるにもかかわらず、TikTokを楽しんでいた小学生の児童たち。指導を怠った教師が仕事を失い、学校を提訴した。
解雇された教師が学校を訴え、「不当解雇だ」「差別された」などと主張。しかしそれを退けられていたことを、『Metro』などイギリスのメディアが伝えている。
■「ダンスを見て」と言われ…
2021年7月、イギリス・リンカンシャーの小学校で教えていたジョージア・ロジャースさんが、10歳と9歳の児童たちに声をかけられた。「TikTokで公開するダンスを先生に披露したい」と言われたのだ。
TikTokについては「13歳以上のユーザーしか利用できない」と定められている国がほとんどで、イギリスも例外ではない。しかしロジャースさんは適切な指導を怠り、「児童らがTikTokを利用しているようだ」と上司に報告することもなかった。
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■ダンス動画の撮影も
それどころかロジャースさんは「昔、ダンスを教えていたの」「動き方を教えてあげる」と話し、直々に指導。 求められるがまま踊る児童らを撮影したが、その動画がTikTokで公開されることはなかった。
「ルールを破っている」という意識はなかったのか、児童らは別の教師Aさんにも声をかけ、「動画を撮影してTikTokで公開したい」と説明。それを聞いて驚いたAさんが「いけない」と伝えたところ、児童らは「ロジャース先生は撮ってくれたのに」などと言葉を返した。
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■問題行動は他にも
事実を把握した学校側は、速やかに調査を開始。するとロジャースさんがオンラインプラットフォームを利用し、特定の児童とその母親に私的なメッセージを送信していたことなどが明らかになった。
そこで学校側は、同年9月にロジャースさんの停職処分を決定。それに続き、2022年3月には解雇を言い渡した。
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■学校を訴えたが…
ロジャースさんはPTSD(心的外傷後ストレス障害)を患っていると主張し、「これは不当解雇」「障害者差別にあたる」として学校を提訴した。
雇用審判官もロジャースさんについて「過去に懲戒処分を受けたことはなく、熱心な教師だった」と認め、「TikTok騒動後に学校側が行った調査には不備があった」と判断した。
ただし学校側が総合的に考慮して解雇という決断を下したことについては、「合理的な対応だった」と判断され、解雇が覆えることはなかった。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)