『虎に翼』よねが轟に掛けた「惚れてたんだろ」の真意 視聴者も反応、制作のこだわりに「素晴らしい」の声
10日放送の朝ドラ『虎に翼』では、花岡(岩田剛典)の死に衝撃を受ける轟(戸塚純貴)と、よね(土居志央梨)が再会。そのやり取りに、制作陣の“真摯な姿勢”を評価する声があがっている。
伊藤沙莉主演のNHK連続テレビ小説『虎に翼』で、土居志央梨演じる山田よねが、再会した轟太一(戸塚純貴)に掛けた一言が話題に。Xでは、ドラマの制作サイドの姿勢を評価する声があがっている。
■「惚れてたんだろ?」
食糧管理法違反事件を担当していた花岡(岩田剛典)が、闇米を拒否して栄養失調で亡くなったことに社会が衝撃を受ける中、新聞記事を見た轟も大きなショックを受ける。
酒を飲んで酔いつぶれていた轟の元に、空襲を生き延びていたよねが現れて声をかける。よねの「惚れてたんだろ? 花岡に」との言葉に、轟は「何を馬鹿なことを言ってるんだよ」と反発。
よねは「馬鹿なことじゃないだろう。惚れたはれたはカフェーで死ぬほど見てきたからな」と諭し、「別に白黒つけさせたいわけでも、白状させたいわけでもない。腹が立ったなら謝る。ただ、私の前では強がる意味がない」と話す。
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■「あいつらしい」泣き崩れる
この言葉に、轟は「俺にもよく分からない。でも、もしあいつがいなかったら、俺は弁護士を目指していなかった」と語る。
さらに、花岡と同じ大学に通えたこと、判事となった花岡が戦争に行かずに済むことを喜んだことや、花岡のいる日本に生きて帰りたいと思っていたことを打ち明け、花岡が闇食糧を拒否したことについて「真面目で優しくて不器用が過ぎる花岡ならばやりかねんと、あいつらしいと…」と泣き崩れた。
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■前川直哉氏が担当
Xでは「今週は『ジェンダー・セクシュアリティ考証』の先生が付いているので、よねさんの考察は外れてないことが分かります。それにしても、毎作品、毎回そのジャンルの専門家にきちんと取材して、テキトーな想像による描写でごまかさない姿勢は朝ドラの素晴らしい所だと思います」と指摘が。
きょうの放送回のスタッフロールには、「ジェンダー・セクシュアリティ考証」として、福島大学准教授で、教育学・社会学(ジェンダー/セクシュアリティ)を専門とする前川直哉氏の名前が表示されていた。
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■やり取りに「リアル」「信頼できる」
よねと轟のやり取りに、ユーザーからは「轟は男女問わず相手の中身をみる人だから『自分でもよく分からない』というのがリアル。 胸の内を話せたのが理解あるよねさんで良かった」「とらつばは誤魔化さず、でも当人にしか分からないことや流動性も大切に描いてくれるんだな。よねさんのスタンスも良いなあって感じた」「気づいて黙ってて受け止めたよねさんとよくわからないまま気持ちを吐露できた轟くんと、ジェンダーセクシュアリティ考証がきちんと入って今日の回が作られたことがよかった」との声が。
さらに、「本人自身も『よくわからない』、だけどよくある“恋愛でなく友愛”に逃げこまない、繊細で毅然とした脚本と演出」「そういう所はきちんとあやふやにしないで好感持てる」「ジェンダー・セクシュアリティ考証が入って作られている朝ドラ、信頼できる」「フィクションだけど、史実に詳しい人ほど唸るドラマになっている」といった意見も見受けられた。