ここ最近、気温が急上昇していますね。

炎天下で屋外に駐車していたクルマの中は、もはやオーブンと化しています。エアコンをつけてしばらくすれば涼しくなるとはいえ、それまでは車内は灼熱状態であり続けます。

ガレージ内や日陰に駐車できるなら、日光が一日中降り注ぐ場所に駐車するよりはマシです。とはいえ、たとえ日陰であっても気温が摂氏30度や32度、果ては38度に到達すれば、車内が高温になるのは必至です。

夏場の車内が暑くなるこの問題に対処するには、いったいどうすればいいのでしょうか?


夏場に1時間駐車すると、車内の温度は何度になる?

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暑い屋外に駐車していると、車内の温度は、すぐに危険なレベルにまで上昇します。

『Temperature』誌で2018年に発表されたある研究では、さまざまなテストが行なわれました。そのなかのひとつが、「外の気温が35度のときに、クルマを日なたと日陰に1時間駐車すると、車内の温度はどうなるか?」というものでした。

その結果、日なたに駐車したクルマの中の温度は、1時間後に平均で47度になったことがわかりました。車内各パーツの表面の平均温度はさらに高く、ダッシュボードは69度、ハンドルは53度、シートは51度になっていました。

日陰に駐車したクルマはというと、1時間後の車内の平均温度は38度でした。各パーツ表面の平均温度も同じく上昇し、ダッシュボードは48度、ハンドルは42度、シートは41度でした。

確かに、日陰に駐車したほうが車内の温度上昇を抑えられるという結果が出ましたが、それでもかなり暑いことに変わりはありません。

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夏場の車内の高温化対策

では、シートやハンドルがさわれないほど熱くなったときに温度を下げる方法と、外が焼けつくような暑さのときに車内温度が上がらないようにする方法をいくつか紹介しましょう。

1. シートに「保冷シート」を使う(または自作する)

保冷シートは、いってみれば食べものを冷やすためにクーラーボックスやランチボックスに入れる「保冷剤」の巨大版です。チャイルドシート用として売られていることが多いのですが、大人が使っても問題ありません。どこでも買えますが自分でつくることもできます。

2. 瞬間冷却パックをトランクに入れておく

いつも必要というわけではありませんが、車内のシートやハンドル(あるいは、あなた自身)をすぐに冷やさなければならないときには、瞬間冷却パック(救急箱によく入っている、ポンと開けるタイプ)を使うと便利です。

3. シートベルトを締める時には鍋つかみを使う

シートベルトが熱くて触れないときの対策のひとつです。布切れやタオルを使ってもいいでしょう。

4. 白いタオルをハンドルに掛けておく

実を言うと、タオルは必ずしも白でなくてもかまいません(色による影響の有無については、このあと詳しく説明します)。何かでおおっておきさえすれば、ハンドルはそこまで熱くなりません。

5. フロントガラス用サンシェードを使う

フロントガラス用サンシェードは、シートや車内の温度上昇を抑えるためというよりも、ハンドルやダッシュボードが熱くなるのを防ぐものですが、効果があることは確かです。買うときは、形とサイズを確認して、自分のクルマに合ったものを選びましょう。


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クルマの内装の色は関係ある?

薄い色よりも濃い色の内装のほうが暑くなりやすい、と言われてきましたが、これはちょっと大げさかもしれません。

『Consumer Reports』誌が2台のクルマの車内温度を比較するテストを行ないました。1台は、外側も内側も薄い色のクルマ、もう1台は、外側も内側も濃い色のクルマです。

2台とも屋外に駐車され、テスト開始時の車内温度は26度でした。1時間後に車内温度を計測したところ、どちらも38度を超え、濃い色のクルマのほうがやや暑いという結果となりました。

「薄い色の内装のほうが、温度が少し低めになるのは確かだが、両方とも38度を超えており、いずれにしろかなりの高温となった」と、『Consumer Reports』は結論づけています

Source:Taylor & Francis Online, Google, Survive Summer, CARandDRIVER, ConsumerReports

ライフハッカー・ジャパンより転載