オアシス再結成の今だからこそ… 奇跡のマッドチェスター本が「素晴らしい内容」と話題
UKロックを愛する全人類必携の書『マッドチェスターの光芒: ニュー・オーダーからザ・ストーン・ローゼズへ MADCHESTER 1988-1992』が話題。「マッドチェスターで1冊作るとは」と、称賛の声が上がっている。
ここ日本でも伝説的な人気を誇る英国のロックバンド・Oasis(以下、オアシス)が再結成を発表。
世界規模のビッグニュースに先駆け、ここ日本のロックファンの間では1冊の本が話題となっている。
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■ロックの街・マンチェスターとは?
英国のマンチェスターといえば、由緒正しき「ロックの街」である。
1970年代後半、ロンドンで爆発したパンクムーブメントに呼応し、BuzzcocksやSlaughter & the Dogsといったバンドが登場(個人的にはThe Dronesが最推し)。
そしてパンクの進化系「ポストパンク」を代表するバンドのJoy Divisionや、同バンドが再結成したNew Order。今なお多くのミュージシャンにリスペクトされ、80年代のUKロックを象徴する存在と言えるThe Smithsなど、数々のバンドが誕生していった。
新たなディケイドを目前に控えた1989年には、The Stone Roses(以下、ローゼズ)がデビューアルバムにして大名盤『The Stone Roses』をリリース。
そして90年代に入り、オアシスがこれまた歴史的名盤のデビューアルバム『Definitely Maybe』を発表したことで、ロック都市・マンチェスターの名は揺るぎようのない存在となったのだ。
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■「マッドチェスター」って何だ?
そんなオアシスが新星の如くデビューする数年前、マンチェスターでは前出のローゼズらを筆頭に「マッドチェスター」というムーブメントが盛り上がりを見せていた。
ダンスミュージックとロックが融合し、ステージ上に立つロックスターを崇めるのでなく、フロアで踊る観客らが一体感を伴って盛り上がる姿は、正に「オーディエンスの時代」言えるだろう。
同ムーブメントはイギリス全体に広がっていったが92年ごろには失速し、短命に終わる。その後は、UK若手バンドのバブル期に当たる「ブリットポップ」が台頭し、マッドチェスターは歴史の中に埋もれていった。
…かに思われたが、なんとここ日本でマッドチェスターのみに焦点を当てた書籍『マッドチェスターの光芒: ニュー・オーダーからザ・ストーン・ローゼズへ MADCHESTER 1988-1992』が、今年の7月末に出版されたのだ。
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■偉業に驚くロックファンたち
同ムーブメントを愛する人々からは称賛の声が多数寄せられており、やはり「マッドチェスターだけで1冊の(しかも350ページ超え!)本が出た」という事実に驚きを隠せない模様。
実際、Sirabee編集部が全国の10〜60代の男女709名にインターネット調査を実施したところ、「マッドチェスターを知っている」と回答したのは、全体のわずか3.8%であった。
そうした背景もあり、X上には「マッドチェスターだけでこのボリュームはスゴい。家宝決定」「正にこんな本が欲しかった」「マンチェスターのバンドだけでなくハウスやテクノ、ローカルのヒップホップまで網羅してるどえらい本」など、感動の声が多数上がっているのだ。
近年ファッションの定番アイテムとなっているバギーパンツ、バケットハットはいずれも、マッドチェスターにおけるユニフォームのような存在。
最盛期から30年以上が経った今こそ、マッドチェスター再評価にふさわしいタイミングではないだろうか。
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■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。
自分が生まれた年に『The Stone Roses』がリリースされたのを誇りに思っている。ローゼズで一番好きな曲はElephant Stone” (7″ version)。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
対象:全国10代~60代男女709名 (有効回答数)