タイで人気の“ニセ・デ・ギャルソン”を調査!一貫している偽物商売
日本を代表するファッションブランド、コム・デ・ギャルソンをご存知ですか?
その中でもリーズナブルで若者に人気のラインが、『PLAY COMME des GARCONS』。ベーシックな定番アイテムを中心に展開するこのラインでは、特に大きなハートマークにキリッとした目が描かれたTシャツが印象的です。あなたも街中で見かけたことがあるのではないでしょうか?
かくいう筆者も、コム・デ・ギャルソンのPLAYラインが好きです。これは、着ているだけでお洒落感が出るため、お金のない筆者のような若造にも人気の代物だという理由からなのは言わずもがな。そんなコム・デ・ギャルソンの人気は国内に留まらず、筆者の住むタイにまで及んでいるのです。街中を歩いていれば、1日数十回はあのでっかいハートと目が合います。しかも若者に限らず、いい歳したオバチャンまで。
あまりの流行ぶりに違和感を抱いていたある日、やはり偽物のコム・デ・ギャルソンが出回っているという情報を入手。名付けて“ニセ・デ・ギャルソン”。この真偽を突き詰めるべく、筆者は多くの人で賑わうマーケットに潜入してきました。
とはいえ、偽物は偽物。おおっぴらに売っているわけもないですし、そんな簡単に見つかるわけが…
あった…。店先に堂々とディスプレイされていました。ハートに描かれた凛々しい目、まさに彼です。このTシャツ、正規品では8000円ほどするのですが、ここでは400バーツ(約1200円)という破格で提供しています。
ワゴンに山積みにされたTシャツの数々、正規店舗では絶対にあり得ない扱い方ですね。やはり人気があるのでしょう、ここのお店には半袖・長袖Tシャツ、カーディガンが豊富に揃っていました。日本でもよく見るスタンダードなTシャツは、赤・緑・紫などカラーも選び放題です。
「色に悩んで選べない!」という方には、ハート三兄弟(?)が揃ったものも。さすが微笑みの国というだけあって、良心的ですね。
そして、ハートの周りにラインストーンがある種類のものも!“ベーシックな定番アイテム”からかけ離れ、タイ人好みの仕上がりになっています。偽物臭がプンプンするとはいえ、生地もしっかりしていてタグにもちゃんと(?)、『PLAY COMME des GARCONS』のロゴが…。
これはなんとも判断しがたい…。その一方でカーディガンの方はというと、
ハート、雑すぎやしませんか。ただのカーディガンにワッペンをくっつけた感が否めません。タグを確認してみると…
あ、クロです。これは完全なるクロです。ZAR○さんに謝ってください。
どうやらタイのマーケットでは、このように何食わぬ顔でニセ・デ・ギャルソンが売られているようです。ちなみに筆者が調査のために写真を撮っていると、見事に買わされました。そうして購入品を入れた袋は、
ヴィトンを彷彿とさせる何かよく分からないデザインのビニール袋でした。どこまでもニセを貫くその姿勢に感服です。みなさんもタイにお越しの際は、念頭には「偽物だ」ということを置いておいて、寛容な心と良心をもってショッピングしてくださいね。
(文/しらべぇ海外支部・みやけよう)